電子部品におけるEMC設計とそのポイント ~1人1台PC実習付~

~ 信号のリターン電流経路、インダクタンスとキャパシタの特性、伝送線路、ディファレンシャルモードとコモンモード ~

・設計の初期段階からEMC性能を作り込み、設計を行うためのポイントを修得する講座
・ノイズ耐性と電磁感受性の正しい知識を身に着け、信頼性の高い回路設計に応用しよう!

講師の言葉

 要求されるEMC性能を満足する電子機器を実現するためには、バランスの取れたEMI性能、EMS性能を、実現する必要があります。
 これらの性能を短期間・低コストで実現するためには、フィルタやシールドなどの部品を使用して後付の対策を行うのではなく、電磁波妨害と電磁感受性に対して正しい知識を持って、設計の初期段階から電磁波放射の少ない電磁感受性の低い回路や部品構成をする事によって、EMC性能の作り込みを行わなければなりません。
 本研修では、電子回路を構成するコンデンサ、CMOSロジック、伝送線路などの基本特性を、LTspiceを使用して理解することによって、EMC設計を行うための基礎的知識と理論に基づいた感覚を習得することで、EMC性能を考慮した回路設計へと活用できます。

セミナー詳細

開催日時
  • 2020年03月02日(月) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 電気・機械・メカトロ・設備
受講対象者 ・EMC設計について学びたい方
・EMC性能を満足するための回路設計について学びたい方
・プリント基板、インバータ、電子機器、電子部品関連企業の技術者の方
予備知識 ・R、L、Cに関する基本的な知識を持っている
・電子機器の設計について2~3年経験があれば望ましい
修得知識 ・矩形波に含まれる周波数成分の理解が出来るようになる
・伝送線路におけるインピーダンスマッチング、反射、整合の理解
・SPICEを使って伝送線路シミュレーションが出来るようになる
・リターン電流の流れ方がイメージできる様になる
・ディファレンシャル(ノーマル)、ノーマルモードノイズの基本対策の理解
プログラム

1.EMC対策からEMC設計
  (1).なぜEMC設計が必要か

2.プリント基板に流れる信号のリターン電流経路の推定と考察
 (プリント基板のリターン層の電流経路について受講者に推定していただきます)
  (1).リターン電流経路の推定とその理由の考察
  (2).リターン電流経路の電磁界解析結果

3.キャパシタンス
  (1).並行平板キャパシタンスの理論式

4.インダクタンス
  (1).インダクタンスの論理式
  (2).相互インダクタンス

5.リードコンデンサ、チップコンデンサ
  (1).コンデンサのESR、ESL
  (2).リードコンデンサ、チップコンデンサの周波数特性(LTspice実習)
  (3).基板実装したコンデンサの周波数特性(LTspice実習)

6.CMOSインバータ
  (1).CMOSインバータを構成するMOSFETの構造とドレインの理論式(LTspice実習)
  (2).CMOSインバータ等価回路
  (3).CMOSインバータの充電電流,放電電流,貫通電流(LTspice実習)

7.CMOSロジック回路と電源設計
  (1).CMOSインバータをプリント基板に実装した場合のPDN等価回路(LTspice実習)
  (2).PDNのターゲットインピーダンス
  (3).電源電流・電圧変動とバイパスコンデンサ,デカップリング回路(LTspice実習)
  (4).プロセスコーナーモデルと動作周波数,消費電流(LTspice実習)

8.伝送線路の特性と周波数成分
  (1).伝送線路の特性式とSPICEモデル化(LTspice実習)
  (2).Wcalcによるパラメータ抽出(Wcalc実習)
  (3).インピーダンス整合,反射(LTspice実習)
  (4).矩形波の周波数成分
  (5).伝送周波数成分と最適分割数(LTspice実習)
  (6).伝送線路の理解(LTspice実習)

9.プリント基板に流れる信号のリターン電流経路の理解とポイント
 (8章までに学んだ内容でリターン層の電流経路の理論的解説を行います)
  (1).シングルエンド伝送線路とリターン層の定性的モデル化
  (2).90°ベント配線のリターン電流経路推定と考察
  (3).スリットのあるリターン層のリターン電流経路推定と考察
  (4).差動配線とリターン層の電流経路推定と考察

10.ディファレンシャルモード(ノーマルモード)とコモンモード
  (1).ディファレンシャルモード(ノーマルモード)とコモンモードの定義
  (2).放射電界強度計算と対策

11.まとめ

キーワード EMC 電磁波 インダクタンス キャパシタ CMOS パワーエレクトロニクス ノイズ 回路設計
タグ ノイズ対策・EMC・静電気電子部品電磁波
受講料 一般 (1名):51,700円(税込)
同時複数申込の場合(1名):46,200円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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