プラスチック成形品の劣化・耐環境応力割れとその対策技術

~ 劣化および環境応力割れのメカニズム、評価方法、トラブル事例、事例から学ぶ対策案 ~

・プラスチック成形品の機能、耐久性を満足させるための劣化対策や品質管理を実務に活かすための講座

・・環境応力割れ現象およびメカニズムを学び材料の選定基準、成形方法の改善に活かし高品質な製品開発・設計に活かそう!

 

講師の言葉

 プラスチック成形加工品が設計どおりの機能や耐久性を有することを確認するためには、成形部材の劣化機構の調査や分析を実施し、劣化因子と劣化メカニズムを解明することが重要です。

 その上で、劣化を促進させることができる試験方法を考案し、劣化データを蓄積し、試験方法や合格基準を標準化することが必要になってきます。

 ここでは、実環境下での最大劣化因子である環境応力割れ性を中心に解説します。

 環境応力割れ現象やメカニズムを理解した上で、それを実験で確かめる評価方法と評価装置、基準を示します。そして、実際の評価事例を複数紹介します。

 また、「溶解度パラメータ」を用いた環境応力割れ性の解析方法を紹介します。

 実験による評価方法と、解析による評価方法の2つの手法を駆使することで、成形加工されたプラスチック部材を実際に使用する立場における品質管理を行う方法について、機器部材の事例を挙げて紹介します。

 そして、得られた評価結果から、材料の選定基準の見直しや成形方法の改善などにフィードバックしている取り組み事例を紹介します。

会場が宮崎県東京ビル1F会議室に変更になりました

セミナー詳細

開催日時
  • 2019年12月04日(水) 10:30 ~ 17:30
開催場所 宮崎県東京ビル
カテゴリー 化学・環境・異物対策
受講対象者 ・高分子の研究や製造業務に携わることになった技術者の方
・成形現場にかかわりを持つ経験者でプラスチック成形の品質向上のプロセスを認識されたい方
・環境応力割れに悩まれておられる方
予備知識 ・特に必要としません、基礎から分かりやすく解説します
修得知識 ・プラスチック成形加工品の劣化に対応した品質管理の考え方
・プラスチック成形品の環境応力割れ性の評価方法とその基準および適用事例
・プラスチック成形品のトラブル事例や成形工程へのフィードバック事例から学ぶ対策案
プログラム

1.プラスチック成形加工品の品質管理の考え方

(1).プラスチック成形加工品が完成するまでの流れ

(2).材料における長期耐久性について

(3).プラスチック成形加工品の品質管理スキーム

 

2.劣化に対する考え方

(1).プラスチック成形加工品の材料設計の考え方

(2).材料/設計ミスマッチの不具合発生条件

(3).成形品の経時劣化と機能低下

(4).プラスチック成形加工品の劣化因子分類

(5).プラスチック成形加工品の劣化現象一覧

 

3.劣化の評価方法の一例とその基準

(1).耐熱性・耐候性評価方法としての暗所黄変試験

(2).耐水性評価試験方法としての暗所黄変試験

 

4.実際の製品で発生する劣化現象のランキング

(1).実際の製品で発生する劣化の要因別割合

(2).ガスコンロのつまみの割れを材料設計の面から考える

(3).ガスコンロのつまみ割れを劣化因子分類から考える

 

5.耐環境応力割れ性

(1).環境応力割れ現象とは

(2).環境応力割れのメカニズム

(3).ストレスクラック/ソルベントクラックとの違い

(4).破面の特徴

(5).環境応力割れを起こしやすい因子

(6).耐環境応力割れ評価方法の一覧

   a.1/4だ円法

   b.1/4だ円法による評価基準

(7).溶解度パラメーターとは

(8).Fedorsの溶解度パラメータ

(9).Hansenの溶解度パラメーター

(10).Hansenの溶解度パラメーターによる耐環境応力割れ性の評価

(11).Hansenの溶解度パラメーターによる耐環境応力割れ性の評価事例

(12).材料面からの環境応力割れ対策

 

6.射出成形時に起こりやすいトラブルと対策

(1).射出成形の流れ

(2).ウエルドラインとパーティングライン

(3).射出成形時のトラブルと対策

(4).品質向上のためのプラスチック成形の設計手法

 

7.プラスチック成形部材の劣化事例と対策

(1).ABS樹脂の環境応力割れと対策

(2).アクリル樹脂のウエルドライン疲労割れと対策

(3).PPE樹脂の環境応力割れと対策

(4).塩ビ樹脂からの可塑剤の移行によるトラブルと対策

(5).POM樹脂の加水分解と対策

(6).ガスコンロのつまみの変遷

 

8.健全なプラスチック成形部材のために

・樹脂メーカー、成形加工メーカー、販売メーカーの連携について

 

キーワード 機械設計 強度設計 機械要素 動力伝動装置 機械部品軽量化 標準部品 寿命設計 検図
タグ プラスチック射出成形疲労
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
宮崎県東京ビル
東京都千代田区九段南4-8-2
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