永久磁石の基礎と応用製品への使用上のポイントおよび注意点

~ 永久磁石の特性・特徴、磁石高性能化のポイント、減磁・着磁への最適方法と留意点、磁石使用上のポイントと注意点 ~

・永久磁石の特性と効果的な活用法を学び応用機器の開発に活かすための講座永久磁石の特性と効果的な活用法を学び応用機器の開発に活かすための講座

・永久磁石の使用上の注意点、適切な活用法を修得し、高性能、高機能な製品開発に活かそう!

講師の言葉

 近年、地球温暖化を抑制するため自動車の排出ガス規制や電子機器の高性能化の要求は一段と大きくなってきています。
 このため自動車の電動化およびエアコン等の家電製品の高効率化が進んでおり、永久磁石を使った モーターはこれら用途に欠かせない材料として、使われるようになってきています。
 一方で永久磁石の材質によってその特性は異なっており使い方、使用上のトラブル対策については注意が必要です。
 本講座では磁石の材質の特徴について説明し、その使用上の注意点について基礎的知識から磁石を使用する上での基本的な考え方およびトラブルの対策について説明いたします。

本セミナーは会場が宮崎県東京ビル1F会議室に変更になりました。

セミナー詳細

開催日時
  • 2019年11月14日(木) 10:30 ~ 17:30
開催場所 宮崎県東京ビル
カテゴリー 電気・機械・メカトロ・設備加工・接着接合・材料
受講対象者 ・磁石を扱っている技術者・研究開発者・技術営業担当者の方
・永久磁石設計、応用機器の設計、製作の技術者および関連部門の方
・永久磁石の品質管理部門の方
予備知識 ・特に必要としません、基礎からわかりやすく解説します

修得知識 ・永久磁石設計、応用機器設計、製作のための永久磁石の知識
・永久磁石トラブル対応方法、永久磁石の品質管理、受け入れ検査管理
・磁石使用時のポイント
プログラム

1. 永久磁石の基礎と主な用途について
  (1).市場動向(Eco-Car(HEV、HEV、EV、電動パワーステアリング(EPS)
  (2).コンプレッサーモーター
  (3).磁石基本特性
  (4).磁石特性の見方と動作点について
  (5).永久磁石に使われる元素(希土類と遷移金属)の物性
    ・希土類、遷移金属の磁化および異方性磁界
  (6).良い磁石とは

2. 各種永久磁石の概要と特性、特徴
  (1).Nd-Fe-B焼結磁石
  (2).Nd-Fe-B焼結磁石の製造プロセス
  (3).Nd-Fe-B磁石の磁石特性
  (4).希土類資源の現状と今後の展望
  (5).Nd-Fe-B焼結磁石の保磁力について
    a.Nd-Fe-B焼結磁石の微細組織と磁石特性
    b.結晶配向度と残留磁束密度および配向度と保磁力の関係に
    c.Nd-Fe-B磁石の高保磁力化の方法(従来と最近の方法)
    d.Nd-Fe-B焼結磁石のBr、HcJ、異方性磁界のDy量依存性
    e.R2Fe14B 化合物の飽和磁化と異方性
    f.Nd-Fe-B磁石の保磁力メカニズム
    g.希土類拡散材の概念と方法
  (6).重希土類(Dy、Tb)拡散技術と保磁力傾斜磁
    a.Nd-Fe-B焼結磁石の製造プロセスについて
    b.重希土類拡散工程の概要
    c.重希土類拡散による高保磁力化
    d.重希土類拡散材の磁石特性
    e.重希土類拡散による傾斜保磁力
    f.重希土類拡散磁石の保磁力分布
    g.重希土類拡散による傾斜磁石の減磁特性
    h.重希土類拡散磁石を使ったモータ減磁解析
  (7). Nd-Fe-B焼結磁石の各種表面処理と寿命推定方法
    a.表面処理とその特徴
    b.表面処理の特性
  (8).フェライト磁石
    a.フェライト磁石の結晶構造と磁気モーメント
    b.フェライト磁石の特長
  (9).フェライト磁石の製造プロセスについて
    a.フェライトの磁気特性
    b.フェライト磁石高性能化のポイント
    c.フェライト磁石の従来材料および新規材料の磁気特性
    d.従来フェライト磁石のミクロ構造の改質による磁気特性改
    e.新規組成によるフェライト磁気特性の向上
    f.フェライトの残留磁束密度およびの磁力の温度特性
    g.フェライト磁石を用いたDCモータ設計比較
 (10).鋳造磁石(アルニコ磁石、Fe-Cr-Co磁石)
    a.アルニコ磁石製造プロセス
    b.アルニコ磁石の特徴(長所・短所・用途)
    c.アルニコ磁石の微細組織(スピノーダル分解)、組織写真
    d.Fe-Cr-Co磁石の特徴(長所・短所・用途)
    g.Fe-Cr-Co系磁石の組織(状態図と熱処理条件)
 (11).新規磁石材料研究開発の動向
    a.ポストNd-Fe-B焼結磁石の開発の動向
    b.Nd-Fe-B焼結磁石,フェライト磁石の保磁力のメカニズム
    c.これまでの保磁力のメカニズム(磁化の一斉回転と磁壁移動)
    d. Nd-Fe-B焼結磁石、ファライト磁石の保磁力の配向依存性
    e. 保磁力の配向度依存性から考えられる保磁力メカニズム
    f.Nd-Fe-B焼結磁石の保磁力の配向度依存性と保磁力の角度依存性
    g.その他の磁石
      ・各種軟磁性材料の特性概要

3. 磁石着磁、消磁技術の注意点
  (1).Nd-Fe-B焼結磁石の熱膨張と使用上の注意
  (2).接着材使用上の注意
  (3).Nd-Fe-B焼結磁石、フェライト磁石の熱膨張と応力
  (4). 着目すべき特性と注意点
    a.ヒステリシス曲線と減磁曲線2) 磁石の動作点(パーミアンス)の考え方
    b.アンペールの法則、ガウスの法則から得られる情報
    c.磁石動作点を決める要素とは
    d.最大エネルギー積の考え方
    e.永久磁石の安定性
    f. 磁気回路設計上の注意点
  (5).減磁への対応方法・注意点
    a.自己減磁界と外部(コイル)からの減磁界(電機子反作用)
    b.ファライト磁石の低温減磁とNd-Fe-B磁石の高温減磁
    c.経時変化について
    d.錆による減磁
  (6).各種磁石の磁石特性測定方法および着磁方法に関する注意点
    a.磁石特性想定方法と着磁の具体的方法
    b. 着磁に必要な磁界の目3) 各種磁石の着磁特性
    c.着磁パターンと着磁ヨークについて

4.磁石使用上のポイントと注意点
 ・着目すべき特性・注意点
  (1).ヒステリシス曲線、減磁曲線の見方
    ・磁石材料の磁気特性の表し方
  (2).磁石単体のバーミアンス
    ・磁石の磁力を知る上で必要となる
  (3).アンペールの法則、ガウスの法則
  (4).パーミアンス係数決定因子
    ・永久磁石設計とバーミアンス系数
  (5).最大エネルギー積とは
    ・磁石がもつエネルギーの最大値
  (6).永久磁石の安定性
    ・磁束量の安定性を確保する
  (7).磁気回路設計上の注意点

キーワード 永久磁石 永久磁石材料 磁気回路設計 焼結磁石 NdFeB磁石 希土類 フェライト磁石 アルニコ磁石 減磁 着磁
タグ モータ回路設計磁石・磁性材料
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
宮崎県東京ビル
東京都千代田区九段南4-8-2
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