世界標準の機械製図と幾何公差の基礎と最大実体公差による実務への応用 ~ 演習付 ~

~ 改訂JIS001「機械製図」の概要、3D-CADへの表記方法、幾何公差の表記方法と検証方法、最大実体公差のメリットと運用方法 ~

・最新の世界標準規格に準拠した図面を描き、加工コストと測定コストを削減する「最大実体交差方式(MMR)」を正しく理解し実務に活かすための講座

・従来の寸法公差方式による図面表記ではなく、新しく幾何公差方式で記述されたJIS-B-0001の改定規格とそのメリットを修得し実務へ応用しよう !

講師の言葉

 今年5月「JIS-B-0001、2019機械製図」が9年ぶりに改定されました。主な改正点は、従来の寸法公差方式による図面表記が、新しく幾何公差方式で記述されたことです。
  我が国では未だに寸法公差方式で描かれた図面が主流ですが、国際的には幾何公差方式を用いない図面は“幼稚な図面”とまで言われており、これでようやくJISが世界標準に追いついたと言えます。
 幾何公差方式では、従来の寸法公差がサイズ公差と幾何公差に明確に区分され、結果として公差解析が容易になり、部品の組立可能性が100%保証されるという、いい事ずくめの規格です。
ただし、この方式のメリットを最大限享受するためには、最大実体公差方式(MMR)を正しく理解する必要があります。
 本講座ではまず、従来の寸法公差方式が確率論に準拠したあいまいな表記方法であることについて述べます。
 従来の寸法公差方式による公差表記では公差の中央値を狙うだけの単純な加工しか行われず、その結果、工作機械の加工精度の半分を無駄にし、にもかかわらず100%の組立て可能性は保証されません。

 ようやくJISは国際標準(ISO)に準拠した幾何公差方式で図面を描くことを標準としましたが、同方式は“最大実体公差方式(MMR)を理解してはじめてメリットが享受できます。
 本講座では、従来の寸法公差方式に比べて幾何公差方式の優位性を明らかにし、その先にあるMMRを活用した機能ゲージによる簡易測定法が、加工コストと測定のコストの大幅な削減につながることを学びます。
 従来の寸法公差方式による公差表記では公差の中央値を狙うだけの単純な加工しか行われず、その結果、工作機械の加工精度の半分を無駄にしたにもかかわらず100%の組立て可能性は保証されません。
  続いてその欠点を補った幾何公差方式、とくに機械製図テクニックの最高峰である最大実体公差方式(MMR)についてやさしく解説し、その実務への応用について学びます。

セミナー詳細

開催日時
  • 2019年10月03日(木) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 電気・機械・メカトロ・設備
受講対象者 ・海外に出しても胸を張れる機械図面を描きたいという若手設計者の方
・JISの「機械製図」の最新動向を知りたい技術者の方
・これまでに機械図面を描いてきて、いくつもの疑問点を抱えておられる若手技術者の方
・工作機械の加工精度を能力以上に発揮させたいとお考えの加工技術者の方
・製品のコストダウンを図りたいとお考えの方

予備知識 ・JIS機械製図にもとづいて、簡単な機械図面が描ける方

修得知識 ・従来の寸法公差方式の問題点が理解できる
・幾何公差方式で描かれた図面が読めて、描ける
・機械製図の最高峰である最大実体公差方式(MMR、マルM)を使った図面が描ける
・簡易測定器で簡便に幾何偏差が測定できるようになる
・最大実体幾何公差(MMR)を活用した機能ゲージによる簡易測定法が、加工コストと測定のコストの大幅な削減につながることを学びます
プログラム

1.日本の図面は海外では通用しない?
  ・国際化に対応した図面の必要性
 (1).日本企業の図面に欠けているもの
    a.世界標準ではない
    b.あいまいな解釈
    c.国際水平分業に対応できない

2.図面通りに加工したのに部品を組み立たない原因は?
  ・寸法公差と幾何公差
 (1).寸法公差と幾何公差を混同
    a.図形の新しい表記方法
    b.サイズ寸法は形状誤差を規制できない
    c.独立の原則
    d.テーラーの原理
 (2).表面性状の表記
    a.加工方法と表面性状との関係
    b.算術平均粗さと最大高さ粗さの相互関係
    c.3次元表面性状による表記方法
 (3).幾何公差の表記方法と検証方法(演習問題)
    a.形状公差の種類と使い方
    b.姿勢公差の種類と使い方
    c.位置公差の種類と使い方
    d.振れ公差の種類と使い方
 (4).普通公差
    a.普通寸法公差と普通幾何公差
    b.普通公差の表記方法

3.加工を容易にし、測定を簡略化してコストダウンを図る唯一の方法は?
   ・最大実体交差
 (1).寸法公差と幾何公差を相互依存関係にする
    a.最大実体公差方式のメリット
    b.動的公差線図の作成
    c.100%の組立可能性が実現
    d.機能ゲージによる測定のコストダウン
    e.機能ゲージの設計方法
    f.ゼロ位置度公差方式の活用
 (2).包絡の条件
     a.ASMEルール#1との相違点
     b.運用方法

4.まとめ

キーワード 機械製図 寸法公差 サイズ公差 幾何公差 3D-CAD 表面形状 最大実体交差 機能ゲージ IS-B-0001改定規格
タグ 精密機器・情報機器機械機械要素自動車・輸送機車載機器・部品設計・製図・CAD
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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