プラスチック成形品の破壊メカニズムと疲労寿命予測および破損対策

~ プラスチック成形品のぜい性破壊、破損解析と疲労寿命予測法および非破壊検査・応力ひずみ測定技術および信頼性向上技術 ~

・プラスチック成形品の破損原因を究明、フィードバックし、製品の設計や信頼性向上へ活かすための講座
・プラスチック成形品の破壊メカニズムとその対策を修得し、成形品の高信頼性・長寿命化を実現しよう!
・成形品の材料劣化や亀裂などの欠陥を事前に検出する非破壊検査も紹介します!

講師の言葉

第1部
プラスチックを代表とする高分子材料は、生活用品から機械部品、電気・電子製品、自動車へと用途の多様化・高度化が進んでいる。これに伴い、製品設計者が予期していないプラスチックの破損が製品トラブルの原因となる事例が増加している。より信頼性の高い製品を開発するには、これらの破損の原因を究明して、その結果を製品設計や製品の信頼性向上にフィードバックしていくことが重要となる。
講義では、プラスチック成形品のぜい性破壊の実例をもとに、その原因と対策を示しながら、プラスチックの破壊メカニズムを理解し、「なぜ壊れたのか」を製品開発に活かすための基本的な考え方を解説したい。

第2部
寿命予測法はいくつか提案されているが、粘弾性体である高分子材料は温度と時間が等価であるという特徴がある。この性質を用いて、疲労寿命を表すSN曲線(応力ー繰り返し数)に適用することでマスターカーブを求めることができる。
この曲線を逆算することで、任意温度での疲労寿命または疲労応力を予測する方法について解説する。また工業製品は、長期間使っている間に繰り返し荷重や熱、水分などの影響を受け、材料劣化や亀裂発生などの様々な欠陥が発生して故障が起こる。
この欠陥を事前に検出し、最適な補修をすることで製品の健全性や信頼性を確保しながら長もちさせ、
資源の有効活用や廃棄物削減に貢献する非破壊検査についても紹介する

セミナー詳細

開催日時
  • 2019年05月28日(火) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 加工・接着接合・材料
受講対象者 ・プラスチック製品、部品の品質管理、設計部署の技術者
・樹脂製品の設計者、試験評価の担当者、品質管理者、新製品開発者
予備知識 ・初歩的なプラスチックの種類に関する知識
・強度試験の基礎知識があれば理解が深まります
修得知識 ・プラスチック製品・部品の品質管理、成形加工管理、材料選択、デザイン設計に関する知識
・有機材料と無機材料の疲労特性の違い
・温度時間換算則の基本とこれを用いた寿命予測法
・各種非破壊検査法の特徴とその応用事例
プログラム

第1部 プラスチック成形品の破壊メカニズムと破損解析

1.プラスチックの強度と破壊
  (1). プラスチックの破損挙動
      a. クレイズとクラックとせん断降伏
      b. ぜい性破壊と延性破壊
  (2). 老化・劣化と破壊

2.プラスチック成形品のぜい性破壊とその対策
  (1). 材料の選択ミスが原因の破壊(分子量、添加剤など)
      a. 分子量、分子量分布と破壊
  (2). 負荷が主要因の破壊(衝撃、疲労破壊など)
      a. 静的な強度と疲労強度
      b. ひずみ速度と破壊
  (3). 環境が主要因の破壊(低温ぜい化、溶剤クラック、表面ぜい化、構造ぜい化)
      a. 温度と破壊
      b. 環境物質と破壊(溶剤クラック)
  (4). 成形が主要因の破壊(残留応力、可塑化劣化)
  (5). 形状が主要因の破壊(切り欠き、厚板、ウエルドライン、インサート)

3. プラスチック成形品の破損解析
  (1). 破損解析チェックリスト(GEプラスチック社)の利用
  (2). 破断面の見方(フラクトグラフィ)
      a. 亀裂の起点と進行方向の見分け方
      b. 疲労の特徴(ストリエーション)
      c. 溶剤クラックの特徴
  (3). 残留応力の測定法

第2部 高分子材料(プラスチック材料)の疲労寿命予測法と信頼性向上技術

1.疲労寿命予測法
  (1). 寿命予測の必要性
  (2). 破壊と強度の本質
  (3). よく知られた寿命予測法
  (4). 温度ー時間換算則
  (5). 測定事例
      a. 実験に用いた樹脂材料
    b. PA6/GF45%の片持ち曲げ疲労
       c. マスターカーブからの寿命予測手順
       d. PBT/GF30%の片持ち曲げ疲労
      e. POM/GF25%の引張疲労
  (6). 求めた予測値の妥当性
  (7). まとめと今後の課題
  (8). リニアクリープの変形予測

2.信頼性向上技術
  (1). 非破壊検査の必要性
  (2). 個別の非破壊検査法 
      a. 超音波探傷法、b.AE法、c.電磁波法、・・・・・
  (3). 特定箇所の応力・ひずみ測定法
  (4). 全視野的な応力・ひずみ測定法
  (5). 漏れ検査法
  (6). 非破壊検査法選択のポイント
  (7). 検出対象物と非破壊検査法まとめ

キーワード プラスチック クレイズ クラック 破損解析 疲労寿命予測 
タグ プラスチック高分子樹脂・フィルム
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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