プラスチック材料の破面解析、寿命予測、加速試験と破損防止対策

〜 破損トラブルの事例と対策、劣化寿命予測と事例、劣化加速試験条件の設定方法、破損不具合再発防止策 〜

・劣化・破損原因の究明と再発防止のためのシステムを構築し、信頼性の高い製品開発に活かすための講座

・不具合の未然防止や発生した際の破面解析から迅速な対応方法、再発防止策にいたるまで網羅的に修得できる特別セミナー! 

講師の言葉

 プラスチック製品は、製品の保証期間内において変形・変色・破損・剥離といったトラブルを生じる場合があり、この様なトラブルが発生した場合、顧客満足度は極端に低下する。例えばソルベントクラックなどは、製品が顧客の手に渡り数日から数ヶ月後に発生することが多いため、製造メーカの信用・信頼は失墜する。不良や不具合はネガティブなことではあるが、その原因を究明し再発防止のためのシステムを構築すれば競合他社を凌駕する技術と仕組みを確立することが可能である。
 本講座では、不具合を未然に防止するための製品や材料に対するチェック方法、製品を市場に投入する際の寿命予測方法、品質保証のための加速条件の設定方法、市場で不具合が発生した場合の迅速な対応方法等について網羅的に解説しているので是非、現場で活用していただければ幸甚である。

セミナー詳細

開催日時
  • 2018年04月12日(木) 13:00 ~ 17:00
  • 2018年04月13日(金) 09:30 ~ 16:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 加工・接着接合・材料
受講対象者 ・プラスチック製品・材料の研究開発者 ・プラスチック製品の設計・製造担当者 ・プラスチック製品の試験評価・品質保証業務に従事している方
予備知識 ・特に必要ありません。基礎から解説します
修得知識 ・プラスチック製品・材料の破面の種類と破損に至った履歴の掌握 ・高分子材料の劣化寿命予測手法 ・高分子材料における劣化加速試験の進め方・条件設定の指針 ・不具合再発防止のための技術と仕組み面での構築すべき内容
プログラム

1.プラスチック材料の破面解析や寿命予測に取り組むための基礎・概要
  (1).破面解析の概要
  (2).樹脂製品の劣化現象と入力因子の対比
  (3).高分子の劣化反応
  (4).高分子材料の劣化寿命予測と劣化加速の対応可能項目
  (5).不具合原因〜再発防止に至る取り組みの流れ
  (6).化学反応速度論としてのアレーニウスの式
  (7). プラスチックの劣化に適用したアレーニウスの式
  (8).アレーニウス型による寿命予測式の設定
  (9).ラーソンミラー型による寿命予測式の設定
 (10).活性化エネルギーの求め方
 (11).寿命予測式の重回帰分析
 (12).劣化加速条件の設定手法

 

2.破損トラブルの事例と対策
  (1).ソルベントクラック
  (2).環境応力割れ 
  (3).クリープ破壊
  (4).疲労破壊
  (5).成形加工が原因の破壊
  (6).ストレスクラック

 

3.破面解析
  (1).破壊モードの判定フロー
  (2).破壊モード別・応力と破壊までの経過時間
  (3).破面解析
    a.クレーズ(PS)
    b.ボイドとフィブリル(PS)
    c.静的破壊(AES)
    d.衝撃破壊(PC)
    e.脆性破面(POM,PC/ABS,ABS,PC/PBT,PA66)
    f.延性破面(PA6,PA66,PP)
    g.ストレスクラック(HDPE)
    h.ソルベントクラック(PMMA,ABS,PC,PE)
    i.環境応力割れ(POM)
    j.クリープ破面(HDPE,PP,POM)
    k.疲労破面(ABS,PC,POM)
    l.シェブロンパターン
    m.ビーチマーク
    n.脆性ストライエーション
    o.パラボラパターン
    p.ティアライン
    q.スティックスリップ
    r.ミラー状パターン
    s.リバーパターン
    t.ディンプルパターン
    u.フィブリルパターン
    v.フレーク状パターン

 

4.破壊メカニズム
  (1).製品または材料の破壊要件
  (2).ソルベントクラック
  (3).環境応力割れ
  (4).クリープ破壊
  (5).疲労破壊
  (6).ストレスクラック
  (7).破壊靭性
  (8).延性破壊と脆性破壊の決定因子

 

5.環境因子によるプラスチックの劣化
  (1).紫外線
  (2).酸化劣化
  (3).熱
  (4).加水分解
  (5).銅害
  (6).溶媒和

 

6.樹脂製品が破損不具合を発生した際の要因の洗い出し
  (1).傾向性の絞り込み
  (2).二次加工とその影響
  (3).OK時期との変更点
  (4).破損の発生個所
  (5).材料組成
  (6).材料の特性
  (7).設計
  (8).成形
  (9).輸送
 (10).組立
 (11).市場環境
 (12).製品の使われ方

 

7.劣化対策
  (1).ソルベントクラック
  (2).環境応力割れ
  (3).クリープ破壊
  (4).疲労破壊
  (5).加水分解
  (6).紫外線劣化
  (7).熱劣化
  (8).プラスチック製品の衝撃破壊解析フロー
  (9).プラスチック製品の経時劣化による破損解析フロー

 

8.発生応力の計算
  (1).厚肉円筒
  (2).薄肉円筒
  (3).プレスフィット
  (4).肉厚設計
  (5).コーナーRと衝撃強度

 

9.破壊データのワイブル統計解析
  (1).分布図による方法
  (2).最尤法
  (3).変動係数・CVからのアプローチ

 

10.再現試験
  (1).ソルベントクラック
  (2).環境応力割れ
  (3).クリープ破壊
  (4).疲労破壊

 

11.解析ツール
  (1).破損・破壊原因調査のための使用機器
  (2).破損・破壊原因調査のための抜け・漏れ防止チェック表
    a.不具合対策進捗管理シート
    b.不具合事例集
    c.特性要因図
    d.信頼性ブロック図
    e.性能―機能展開表
    f.FT図

 

12.劣化寿命予測
  (1).アレーニウス法による寿命予測式の導出
  (2).ラーソンミラー法による寿命予測式の導出
  (3).寿命予測式の設定
  (4).寿命予測式の重回帰分析
  (5).エクセル分析ツールによる重回帰分析
  (6).分析ツール以外の重回帰分析方法
  (7).重回帰分析における統計量の算出方法

 

13.劣化寿命予測の事例
  (1).ソルベントクラック
  (2).クリープ破壊
  (3).加水分解
  (4).疲労破壊
  (5).熱劣化
  (6).環境応力割れ因子としての吸水率の予測

 

14.劣化加速試験条件の設定方法
  (1).製品におけるクリープ促進条件
  (2).試験片におけるクリープ促進条件
  (3).製品における熱劣化加速条件
  (4).劣化加速試験条件設定フロー
  (5).上限となる促進条件設定の見極め

 

15.ラーソンミラー・マスターカーブの把握とデータのチェック
  (1).マスターカーブが上側に屈曲する場合
  (2).マスターカーブが下側に屈曲する場合

 

16.劣化加速条件設定のための対象製品の温湿度測定方法
  (1).測定機器と測定方法
  (2).温湿度の測定事例
  (3).測温データの処理と活用方法の流れ
  (4).寿命予測のための絶対湿度の算出
  (5).絶対湿度データを用いた重回帰分析事例

 

17.破損不具合の再発防止
  (1).不具合現品調査
  (2).IS/IS NOT分析
  (3).要因の洗い出しと抽出
  (4).不具合解析
  (5).メカニズムの仮設設定
  (6).仮説の検証
  (7).流出原因の特定
  (8).対策仕様の設定
  (9).他部品への水平展開
 (10).マニュアル類の改訂

キーワード 破面解析 寿命予測 破損不具合 アレーニウス ラーソンミラー法 ソルベントクラック 環境応力割れ クリープ破壊 ストレスクラック クレーズ シェブロンパターン ビーチマーク 脆性ストライエーション ティアライン スティックスリップ 加水分解 紫外線劣化 熱劣化 発生応力 ラーソンミラー・マスターカーブ
タグ ポリマープラスチック寿命予測信頼性試験・故障解析破面解析
受講料 一般 (1名):70,400円(税込)
同時複数申込の場合(1名):64,900円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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