溶射技術の基礎と高機能・高特性化への応用

〜 ガス搬送溶融粒子による膜創成、サスペンション溶射による高特性化技術とそのポイント 〜

・プロセス物理の理解による被膜密着性の制御法を修得する講座

・サスペンション溶射技術を先取りし、被膜機能・特性の高信頼化、高特性化に応用しよう!


講師の言葉

 サステイナブル人類社会の構築に向けて、材料・加工学の果たす役割は大きい。

 材料・加工学におけるサステイナビリティー実現の基本は、材料・部材における“高品位化、高特性化”と“リサイクル性”の双方を兼備する材料、部材、構造体の創成にあり、これを可能とする先端技術の一つがナノテクノロジーである。

 ナノテクノロジーは,材料の構成単位をナノレベルにまで小さくすることで、新たな機能,特性発現の可能性を与える。この場合、構成単位を小さくするだけで物質そのものの変化を伴わないことから、リサイクル性がよい、一方、サステイナビリティー実現における、もう一つの重要技術が表面技術である。

 この場合は構造部材の部位における革新であり、表面における機能・特性を高品位化すればするほど、その高機能・高特性部位を表面に局所化することができ、またその部位が表面ゆえに、リサイクルも容易である。

 本講座では、表面技術の中にあって特に、数十ミクロン数十ミクロンメートルサイズの粒子の積層を基本原理とし、数十ミクロンメートル以上の厚膜創成により産業社会に大きく貢献しつつある既存溶射法について、プロセス物理の理解による皮膜密着性の制御法を講義する。

 ただし、既存溶射法では皮膜内の微視、巨視組織の制御が困難であるのに対し、懸濁液搬送による超微粒子の積層によりサスペンション溶射法が昨今にわかに脚光を浴びつつある。

 同法によれば、皮膜組織、構造の制御化、対応する皮膜機能・特性の高品、高度化の可能性があることから、サスペンション溶射法のプロセス物理、制御指針に関する技術の現状、および将来展望について併せて講述する。

セミナー詳細

開催日時
  • 2017年10月16日(月) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 加工・接着接合・材料
受講対象者 ・輸送機器、各種機械プラント、電子機器、電気設備、各種インフラ設備および部品の表面処理技術に関わる方 ・溶射関連業務に従事する若手技術者・研究者 ・新しい成膜・積層プロセスを探している部門
予備知識 ・特に必要としません、基礎からわかりやすく解説します
修得知識 ・ガス搬送された溶融粒子の積層による既存溶射法のプロセス物理の基本 ・既存溶射法の皮膜創成における重要な因子と基材/膜密着性制御指針 ・懸濁液搬送による溶融超微粒子の積層によるサスペンション溶射のプロセス物理と膜構造制御の指針
プログラム

1.溶射技術の基礎

  (1).接合技術分野の分類、表面改質の位置づけ

  (2).表面改質、被覆技術の分類、特徴

  (3).本講習のカバーする技術領域

2.ガス搬送溶融粒子による膜創成

   ・既存溶射法成膜原理とプロセス高度化

  (1).溶射法の基本原理、単一粒子の偏平現象

  (2).溶射法の種類

  (3).飛行粒子インフライト計測によるプロセス制御

  (4).粒子偏平の基礎 外的因子の影響

  (5).粒子偏平形態遷移温度Tt、tの粒子材質依存性、用的意味

  (6).粒子偏平形態遷移圧力Pt、tの粒子材質依存性

  (7).3次元遷移マップによるプロセス制御、制御指針

  (8).偏平形態遷移機構に対する考察

  (9).セラミックス粒子による検証、期律表との対比

3.懸濁液搬送溶融微粒子による膜創成

   ・サスペンション溶射による高特性化

  (1).なぜ微粒子溶射か

  (2).SPS法の基本原理、S法のコンセプト

  (3).種々の適用事例

  (4).粒子飛行、着偏平の基礎原理

  (5).新規皮膜組織創成の可能性、原理、構造制御指針

  (6).最近のトピックス

4.まとめと質疑応答

キーワード 溶射法 表面改質 被膜技術 溶射法膜生成 SPS法 膜生成 サスペンション溶射法
タグ ガス真空溶射
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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