腐食の発生メカニズムと設計への対応策

〜 水溶液腐食・高温腐食の発生と機器設計における耐食設計への応用 〜

・機器や装置の腐食を未然に防止する設計技術について、腐食事例を基に学べる講座

・腐食に対する正しい知識に基づき、機器やプラントの耐食性を向上させるための特別講座!

講師の言葉

 ボイラやプラントなどは、客先と契約後実設計に入り、機器や装置の手配・製作組立の後、現地工事が完了して試運転引き渡しとなる。プラント初期トラブルは避けられないものがあるが、その後は順調に稼働してほしいものである。

 しかしながら数年で腐食損傷事故が発生することがある。このような腐食損傷事例では、得てして運転の問題や材料の問題にしがちであるが、設計段階での検討不足(腐食に対する知識不足)という例も少なくない。

 本講演では腐食の種類とその原因を整理しつつ、腐食損傷事例に対応する図表を選び出し考察してみたい。材料は軟鋼・ステンレス鋼を中心とし、事例では常温での水溶液腐食や高温でのガス腐食溶融塩腐食などを取り上げる。また、講演者が経験した腐食事例の原因と対策を極める為に利用した基礎的な参考書や文献を紹介する。

セミナー詳細

開催日時
  • 2017年11月17日(金) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 電気・機械・メカトロ・設備
受講対象者 ・各種機械・プラントの設計や運転業務に従事している方 (輸送機器、機械、構造物、プラントの設計開発、強度研究、信頼性保証、保守保全に関わる方や鉄鋼材料の研究開発に関わる方、防食・防錆担当者の方)
予備知識 ・高校の化学の知識があれば腐食は理解できると考えているが、機械系化学系で材料や電気化学などの知識があればベターです
修得知識 ・鉄鋼材料の腐食メカニズム ・腐食事例とそれに基づいた設計による対応策
プログラム

1.鉄鋼材料の腐食

  (1). 差があるから腐食する

      a.腐食現象から見た分類

      b.腐食のメカニズム

 

2. 腐食事例の解析・原因追及と設計における対応策

  (1). ダクト内部の腐食:内面付着水の影響

       ・バグ出口のガスダクト内面の一部が腐食した。軟鋼製ダクトが腐食して煙突

から錆が飛散したため一部をSUS316鋼製に取換えテストをしたが、内面を

点検すると腐食していた

  (2). ダスト堆積による腐食:毛管凝縮による濡れ

       ・空気予熱器のコーナー部にダストが堆積してその箇所のケーシングが腐食し

  (3). 電極棒の腐食:なぜ?

       ・タンク液面を測定するSUS316製電極棒が腐食した。一年前に設置した一号

タンクでは問題が生じていないが、二号タンクでは数週間で腐食した

  (4). 塗装の劣化:作業環境の盲点

       ・プライマーとしてジンクリッチペイントを塗装後下塗り上塗りして納めた

が、半年の保管中に塗装が劣化した

  (5). 給水タンクの外面腐食:濃縮の怖さ

       ・SUS304鋼タンク側壁にSCCが生じた。雨水の浸透によるがSCC主因の

塩化物イオンはどこから来たのか

  (6). 配管の腐食:取り扱いは最善か、運転指導に問題はないか

       ・苛性ソーダ配管は軟鋼製であるが、使用から1年後に腐食した。アルカリ脆

化を避ける濃度温度で設計施工したがなぜ?

  (7). ボイラ本体水管損傷:コストダウン?にならない。

       ・水管ボイラには水管付着ダストを除去するためMSB(機械式煤吹き装置)が

設置されている。ダスト除去時に噴霧蒸気の水管への影響を避けるプロテク

ターが設置されているが、プロテクターの上下で損傷した

  (8). 水管の内面腐食:特異例

       ・温水熱交換器水管は仕切り板で拘束されているがその箇所で水管の内面が腐

食した。

  (9). 溶接部の腐食:教科書は正しかった?

       ・溶接部に特有な腐食を考える。

  (10). 高温腐食:材料に頼り切るのでは無く設計の工夫はできないか

       ・ボイラ過熱蒸気管取付金物腐食から高温腐食を考える。答えの出ない環境で

あるが設計者としてどう工夫するかを考えてみたい

キーワード 腐食 塗装 SCC 応力腐食割れ 水溶液腐食 高温腐食 
タグ 金属金属材料プラント
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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