フレッティング疲労設計法の基礎と疲労破壊対策技術

〜 フレッティング疲労の特性とメカニズム、ボルト締結体・軸受・ワイヤーロープ・ばね等の疲労事例、構造設計、表面改質、材料などによる疲労対策技術 〜

・フレッティング疲労の基本メカニズムを理解し、実際の疲労問題に応用できる実践的知識を体系的に修得するための講座

・通常の疲労設計では想定されていないため、重大事故の原因となってきたフレッティング疲労に対応した設計法をマスターするための特別セミナー! 

講師の言葉

 機械・構造物の部材間接部に生じるフレッティング(微小な相対すべりの繰返し)は、フレッティング摩耗を生じるとともに、接触部端にきわめて大きな応力の集中を生じ、疲労強度を著しく低下させるため、しばしば事故の要因となり、フレッティング疲労として知られています。
 本セミナーでは、通常の疲労設計では想定されておらず、これまでも重大事故を起こしてきたフレッティング疲労について、フレッティング疲労の基本メカニズムを理解し、それに基づく対策やフレッティング疲労設計法を学ぶことにより、実際のフレッティング疲労問題に応用できる実践的知識を体系的に身に付けることを目指しています。なお、本セミナーでは、材料力学や疲労についての知識のない技術者の方々も理解できるよう、材料力学、疲労等の基礎知識も含めながら解説を行います。

セミナー詳細

開催日時
  • 2017年07月20日(木) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 電気・機械・メカトロ・設備
受講対象者 ・フレッティング疲労でお困りの、あるいは今後の取り組みが必要な、機械・機器類の開発・設計、製造、保守・保全等に携わる技術者の方 ・構造強度や材料強度等の分野の技術者、研究者の方
予備知識 ・材料力学の基礎知識があると理解が早いが、必要な予備知識も含め、講義の中で説明しながら進めます
修得知識 ・疲労の基礎知識 ・フレッティング疲労の基礎知識 ・フレッティング疲労設計に関する知識 ・フレッティング疲労対策に関する知識
プログラム

1.フレッティングとは

2.フレッティング疲労の事例
  (1).ボルト締結体(あらゆる装置、機器)のフレッティング疲労事例
  (2).軸受(鉄道車軸から医療用ドリルまで)のフレッティング疲労事例
  (3).ワイヤーロープ(釣り橋、エレベーターなど)のフレッティング疲労事例
  (4).ばね(板ばね、コイルばね)のフレッティング疲労事例
  (5).タービン(ブレード/シュラウド、ブレード/ロータ、など)の
      フレッティング疲労事例
  (6).蒸気発生器伝熱細管のフレッティング疲労事例

3.疲労の基礎知識
  (1).静的負荷における応力・ひずみの定義と意味
    a.応力の定義
    b.ひずみの定義
    c.応力・ひずみで材料特性を表す力学的意味
  (2).繰り返し負荷における応力振幅、平均応力等の定義
    a.応力範囲、応力振幅、平均応力、応力比等の定義
    b.繰り返し負荷を特定するための2つの力学量
  (3).疲労の基本的特性
    a.S-N曲線
    b.低サイクル疲労、高サイクル疲労
    c.疲労強度、疲労限度
    d.応力比(平均応力)の影響

4.フレッティング疲労の特性とメカニズム
  (1).フレッティング疲労の特性
    a.通常疲労とフレッティング疲労―き裂発生・伝ぱ挙動の相違
  (2).フレッティング疲労プロセス
    a.フレッティング疲労き裂の発生
    b.フレッティング疲労き裂の伝ぱ
  (3).フレッティング疲労メカニズム

5.フレッティング疲労に及ぼす要因
  (1).接触面圧の影響
  (2).相対すべり量の影響
  (3).平均応力の影響
  (4).変動応力の影響
  (5).材料の組合せの影響
  (6).環境の影響

6.フレッティング疲労設計
  (1).フレッティング疲労設計式
    a.平川・西岡の式
    b.Whartonらの式
    c.Ruizらの式
  (2).破壊力学的フレッティング疲労寿命評価法
  (3).応力基準のフレッティング疲労設計線図
    a.応力基準のフレッティング疲労設計線図の提案
    b.フレッティング疲労設計線図のボルト締結体への適用例
    c.フレッティング疲労設計線図のブレード/ロータ締結部への適用例

7.フレッティング疲労対策
  (1).接触部端部形状
  (2).グルービング
  (3).オーバーハング
  (4).表面改質
    a.ショットピーニング
    b.コーティング
    c.固体潤滑剤
  (5).構造設計上の対策
  (6).材料ごとの対策
    a.鉄鋼材料
    b.チタン合金
    c.アルミニウム合金
  (7).フレッティング疲労対策のまとめと提言

講師

長岡技術科学大学 名誉教授 武藤 睦治 氏

略歴:2015.9- 長岡技術科学大学名誉教授、2009.9-2015.9 長岡技術科学大学・理事・副学長

学会:日本機械学会フェロー、溶接学会フェローなど

学術論文:フレッティング疲労に関する84編を含め合計420編以上

キーワード フレッティング疲労 応力 ひずみ 疲労き裂 グルービング オーバーハング 表面改質 
タグ 寿命予測ねじ疲労表面改質軸受け
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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