異種材における接着・接合技術の基礎と強度・耐久性への向上およびトラブル対策・事例 〜個別相談付〜

〜 強度・信頼性・耐久性向上のための最適接着剤、表面処理法の選定法、接着接合部の安全率の計算方法、接着トラブルの原因と対策のポイント 〜

・信頼性および耐久性の高い接着・接合部を得るための技術を修得する講座

・最新の異種材料接合法と強い接着継手を設計するためのポイントを修得し、信頼性の高い製品開発に活かそう !

・接合部劣化の3大要因である「温度・水分・応力」による影響関係を学び信頼性向上に活かせ!

講師の言葉

 信頼性および耐久性の高い接着・接合部を得ることを目的とする人に対し、接着の原理、最適な接着剤および被着材表面処理法の選定法などの基礎的事項ならびに代表的な接着継手形式の応力分布、強度特性、継手の変形と破壊条件の決定法、強い接着継手を設計するための留意事項等について解説します。

 また、異種材料の接着、樹脂射出一体成形法、レーザ溶接法など最新の接合法とその応用事例および接着接合部劣化の3大要因である温度、水分、および応力による影響について詳しく解説します。

 さらに、経年劣化による故障発生のメカニズム、信頼性工学理論に基づく接着接合部の希望故障確率を与える安全率の計算方法、温度、湿度、および応力負荷条件下の継手の加速試験による寿命予測法、接着−スポット溶接併用継手および接着-リベット併用継手の利点および疲労強度、継手のクリープ破壊強度・試験方法、接着トラブル事例の原因別分類とその対策についても解説し、最後に、ご質問に対し講師長年にわたる接着についての実務経験に基づき、受講者各位が抱えている実務上の課題や問題点について個別の質問についても対応いたします。

セミナー詳細

開催日時
  • 2017年07月19日(水) 10:30 ~ 17:30
開催場所
カテゴリー 加工・接着接合・材料
受講対象者 ・製品等に接着接合を使用している、あるいはこれから使用したいと考えておられるメーカーの研究開発部門の方 ・設計部門、製造部門、品質管理部門の技術者および接着剤メーカーの技術者の方々
予備知識 ・高校の化学、物理学および数学の知識 ・テキストに詳細な資料および解説が記載してありますので、予備知識の少ない方にも、セミナー後復習して理解を深めていただくことができるとともに、配布資料を実務に利用いただけます
修得知識 ・接着の原理、最適な接着剤および被着材表面処理法の最適選定法 ・強い接着継手を設計するための留意事項 ・異種材料の接着,樹脂射出一体成形法、レーザを用いた最新の接合法とその応用事例 ・接着接合部劣化の3大要因である温度、水分、および応力による影響について ・経年劣化による故障発生のメカニズム ・接着接合部の安全率の計算方法 ・加速試験による寿命予測法 ・着接合部における疲労強度、継手のクリープ破壊強度・試験法 ・接着トラブル事例の原因別分類とその対策について
プログラム

1. 接着力発現の原理(最新の異種材料接着・接合法にも共通)

  (1).化学的接着説

  (2).機械的接合説(アンカー効果)

  (3).からみ合いおよび分子拡散説

  (4).接着仕事から計算される理想接着強度と実際の接着強度の相違の理由

  (5).シーリング材の接着力発現の原理と役割

  (6).粘着剤の接着力発現の原理と役割

2. 強度・信頼性・耐久性向上のための各被着材に適した接着剤の選定法

  (1).Zismanの臨界表面張力

  (2).溶解度パラメーターによる接着剤の選定

  

3. 接着剤の種類、特徴、および強度・信頼性・耐久性向上のための最適接着剤の選定法

  (1).各接着剤の種類と特徴

  (2).選定のための接着剤性能表

  (3).各種被着材に適した接着剤の選び方

4. 強度信頼性・耐久性向上のための被着材に対する表面処理法の選定法

  (1).各種表面処理法およびその特徴

  (2).金属の表面処理法

  (3).プラスチックの表面処理法

5. 最新の異種材料接合法

  (1).金属の湿式表面処理-接着・加硫法/ケミブラスト 

  (2).金属の湿式表面処理-接着法/NAT

  (3).金属の湿式表面処理-樹脂射出一体成形法/NMT/新NMT/PAL-fit/アルプラス

      /アルファ/TRI/Quick10/

  (4).金属のレーザ処理−樹脂射出一体成形法/レザリッジ/D LAMP

(5).フィラー強化樹脂のレーザ処理−異材樹脂射出成形法/AKI-Lock

  (6).金属―樹脂レーザ接合法/LAMP

  (7).金属の陽極酸化処理−樹脂のレーザ接合法

  (8).金属のPMS処理―金属・樹脂の大気圧プラズマ処理−レーザ接合法

  (9). インサート材使用の樹脂−異種材料レーザ接合法

 (10). 樹脂同士の加熱溶着/電気抵抗溶着/電kiyuu磁誘導加熱

  (11) . 金属−樹脂摩擦重ね接接合(FLJ)法

  (12) . 超音波接合法

  (13) . 熱板接合法

  (14). 金属・セラミックス・樹脂の化学接合法(接着剤レス)/CB処理

  (15). 樹脂とゴムの架橋接着/ラジカロック

 (16). 分子接着剤

(17) . 接着剤を用いない高分子材料の直接化学結合法

6. 樹脂の射出成形および融着における接着力発現のメカニズム

  (1).エッチングまたはレーザー照射により被着材表面に微細凹凸を形成して接着力

      および耐久性を向上させる方法

   (2).レーザー接合、電気抵抗融着、電磁誘導加熱、摩擦重ね接合、超音波接合など

       樹脂どうしの 融着接合における接着強度発現のメカニズム

7. 接着継手形式とその応力分布、破壊強度の特徴、および継手設計時の留意点

 (1).重ね合せ継手

 (2).スカーフおよびバット接着

  (3).はく離応力の解析結果と継手設計時の留意点

 (4).スポット溶接−接着併用継手のFEM応力解析結果

8. 経年劣化(強度低下およびばらつき増加)による故障率の増加について

  (ストレス-強度のモデル)

9. 使用後の接着接合部に要求される故障確率確保に必要な安全率の計算法

   (1).正規分布について

   (2).負荷応力(ストレス)が一定値の場合の安全率の計算法

   (3).負荷応力(ストレス)が分布する場合の安全率の計算法

   (4).欧米における各種荷重(ストレス)の変動係数ηS

   (5).国内シーバースの荷役用ドルフィンに作用する荷重の変動係数ηS

   (6).各種接着継手の静的強度の変動係数ηR実験値

   (7).航空機において安全率が小さく取られる理由(強度のばらつきと故障率

       との関係)

10.接着接合部劣化の3大要因

 (1).接着界面へ水分が浸入することによる劣化の促進

   (2).温度による物理的および化学的劣化の加速

   (3).応力による物理的および化学的劣化の加速

11.アレニウスモデル(温度条件)による耐久性加速試験および寿命推定法

   (1).化学反応速度式と反応次数

   (2).濃度と反応速度との関係

   (3).0次反応の場合

   (4).1次反応の場合

   (5).2次反応の場合

   (6).材料の寿命の決定法

   (7).反応速度定数と温度との関係

   (8).アレニウス式を用いた寿命推定法

   (9). 加速係数

12.アイリングモデルによるストレス、湿度負荷、および水浸漬条件下の耐久性加速試験

および寿命推定

   (1).アイドリングを用いた寿命推定法

   (2).アイリング式を用いた湿度に対する耐久性評価法

   (3).温度・湿度・応力負荷条件下の耐久性評価法(Sustained Load Test)と

実験結果

  (4) . JIK 6867接着剤-構造接着接合品の耐久性試験方法-くさび破壊法

(ウェッジテスト)

        による耐湿および耐水性試験方法

   (5) .アルミニウム合金のエッチングと耐久性との関係

13.ジューコフ(Zhurkov)の式を用いた応力下の継手の寿命推定法

  (1).ジューコフの式

   (2).ジューコフの式による接着継手のSustained load Test結果の解析

14.金属/接着界面の耐水安定性についての熱力学的検討および継手の耐水性向上法

      ・耐水安定性の向上策

15.接着接合部の疲労試験方法および疲労試験結果

   (1).アイリング理論から誘導されるS-N曲線

   (2).マイナー則(線形損傷則)

   (3). 接着継手、スポット溶接-接着併用継手、リベット-接着併用継手の

       疲労試験結果

16.接着接合部のクリープ破壊強度およびクリープ試験方法

(1).クリープ破壊強度、破壊時間-温度の関係式(ラーソン-ミラー式)

(2).実験値からラーソン-ミラー式の決定方法

   (3).プラスチックのラーソン-ミラー線図例

   (4).継手のクリープ試験方法

17.接着トラブルの原因別分類と対策

   (1).原因別分類とその対策

   (2).いくつかの具体的トラブル事例およびその原因と対策

       ・テキスト内容を概説

18.まとめと質疑応答

キーワード 異種材料 異材接着 接合原理 信頼性 耐久性 強度評価 破壊条件 寿命予測 表面処理法 安全率計算法 疲労試験 クリープ試験
タグ プラスチック異種金属金属接着・溶着溶接・接合
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
こちらのセミナーは受付を終了しました。
次回開催のお知らせや、類似セミナーに関する情報を希望される方は、以下よりお問合せ下さい。
contact us contact us
各種お問い合わせは、お電話でも受け付けております。
03-5322-5888

営業時間 月~金:9:00~17:00 / 定休日:土日・祝日