モータの熱対策、高トルク、高出力化設計法

〜 モータ設計に必要な基礎理論と知識、圧粉鉄心を使用したモータ、ネオジム磁石を用いないモータの高トルク化技術と熱対策例 〜

・大きな課題となっているモータの熱対策と高トルク化、小型化設計法が修得できる講座

・長年モータ設計実務に取り組んできた講師が、市販の技術書には見当たらない貴重な設計法を詳しく解説する特別セミナー!

・世界初の圧粉鉄心による2倍高トルク化で低消費電流モータの例、希土類のフェライト磁石化のモータ技術等も解説します

講師の言葉

 モータは環境にやさしいアクチュエータとして、その使用量は増加し続け、その中でも永久磁石式モータが制御性や効率の良さから顕著に増加している。自動車もハイブリッド車、EV車と電動モータの採用が増加している。しかし、軽薄短小化から、熱問題は避けて通れず、高トルク化、高効率化の強い要求がある。一方最近では永久磁石を用いないSR(スイッチトレラクタンス)も見直されてきている。そのためにはモータのメーカー、ユーザー、品質管理、保守等に関与するものはそれらの正しい知識と最適設計法、使用法を正しく理解することが必要不可欠である。
 しかし近年PCの進化により、モータのトルク発生のメカニズムの十分な理解なしに磁場解析ソフトに頼るあまり、モータ理論によるイメージを欠いた応用の不足したモータ設計者が多くみられることは残念なことである。本セミナーはこの点に鑑みて、本講を受講することにより、設計法の基礎が1日コースで習得できるようにした。
 モータの発生トルクはその原理に基づきモータの簡易等価回路から、磁石及び鉄心のB−Hカーブを活用して、電卓やエクセル計算ベースで(磁界解析ソフト無で)簡単に磁束を求めて計算する方法を解説する。そしてDCモータとアウターロータ型及びインナーロータ型ブラシレスDCモータについては、速度トルクカーブ、電流トルクカーブが電卓計算で簡単作図できるようになる。また電卓計算で鉄損、銅損、効率、温度上昇も計算できるようになる。
 本講で述べる設計法は市販のモータ技術書には見当たらない貴重な内容と自負している。
 次にトルク計算式に基づいた高トルク化技術、熱対策技術の考え方を示し、具体例として、世界初のアキシャル立体ギャップ式モータの開発を含めた圧粉鉄心による2倍高トルク化で低消費電流モータの例、希土類のフェライト磁石化のモータ技術等を解説する。これらの手法を活用して、モータの小形化、高トルク化、高出力化及び熱対策の手法を、長年モータメーカーでの設計実務経験と大学での教鞭の経験を生かして易しく丁寧に解説する。

セミナー詳細

開催日時
  • 2017年01月20日(金) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 電気・機械・メカトロ・設備
受講対象者 ・モータメーカー、モータユーザー(特に車載)、磁性材及び磁石メーカーの設計、技術、品質管理、製造、技術営業等に関わる方
予備知識 ・簡単な数式の計算やフレミングの法則を理解していること
修得知識 ・モータの熱対策および高トルク化設計法やトルク計算法が、電卓ベースでできるようになる ・EV用モータの高出力化の最新技術が習得できる ・インホイールモータに適した構造と高トルク化技術が習得できる
プログラム

1.モータ設計に必要な基礎理論と知識
  (1).磁気回路の基礎
  (2).磁気回路と諸要素
  (3).永久磁石の動作点の求め方
          (簡易磁路法と起磁力方程式による鎖交磁束の計算法)
  (4).永久磁石(種類、使用法、着磁法)
  (5).鉄心材(珪素鋼鈑、圧粉鉄心、アモルファス)
  (6).永久磁石モータとレラクタンスモータの計算用実用トルク式の誘導
  (7).鉄損計算と効率及び温度上昇計算

  

2.モータの設計法の実際 
  (1).DCモータ設計法、その1.(2極7スロット式の例)
      ・速度:トルク曲線、電流:トルク曲線の計算作図
  (2).DCモータ設計法、その2.(4極12スロット式の例)
  (3).ブラシレスDCモータの設計法、(10極12スロット、3相、アウターロータ)
      ・速度:トルク曲線、電流:トルク曲線の計算作図
  (4).ブラシレスDCモータの設計法、(14極12スロット、3相、インナーロータ)
      ・速度:トルク曲線、電流:トルク曲線の計算作図
  (5).SRモータ(4極、6スロット、3相)設計法
  (6).クローポール式2相PM型ステッピングモータ設計法
  (7).アキシャルギャップモータの設計法

3.モータの高トルク化、高効率化技術の概要
  (1).電気装荷の増加法
  (2).磁気装荷の増加法
  (3).装荷分配による極数と鉄心寸法、鉄損の設計計算
  (4).ラジアルギャップモータとアキシャルギャップモータ
  (5).損失低減、熱対策
  (6).駆動技術

4.圧粉鉄心を使用したモータの高トルク化と熱対策
  (1).DCモータの高効率化と熱対策(積層式との比較)
  (2).ラジアルギャップ式SRモータの高トルク化と熱対策(積層式との比較)
  (3).ラジアルギャップ式BLDCモータの高トルク化と熱対策(積層式との比較)
  (4).HB型ステッピングモータの高トルク化と熱対策(積層式との比較)
  (5).アキシャルギャップ式SRモータの高トルク化と熱対策(積層式との比較)
  (6).アキシャルギャップ式BLDCモータの高トルク化と熱対策(積層式との比較)
  (7).世界初、EV用アキシャル立体ギャップ式BLDCモータの紹介
  (8).鉄損計算によるモータ効率算定及び温度上昇値計算法

5.ネオジム磁石を用いないモータの高トルク化技術と熱対策例
  (1).超集中巻き2相HB型ステッピングモータ、その1.(圧粉鉄心)
  (2).超集中巻き2相HB型ステッピングモータ、その2.(積層鉄心)
  (3).アキシャルギャップ式ブラシレスDCモータ(渦電流対策等)
  (4).モルファス磁性材によるブラシレスDCモータ(低損失、渦電流対策等)
  (5).SRモータの高トルク化の例 
  (6).ネオジム磁石をフェライト磁石で代行したHB型ステッピングモータ
  (7).等価狭ギャップ構造SRモータ

キーワード モータ トルク 磁気回路 アウターロータ インナーロータ 圧粉鉄心 HB型ステッピングモータ アキシャルギャップ式SRモータ
タグ モータ磁石・磁性材料
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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