材料力学の基礎と複合材料の強度および信頼性設計への応用

〜 応力・ひずみの意味、複合材料のしくみと強度・耐久設計 〜

製品への適用が相次ぐ一方、特性改善が非常に難しい複合材料の力学的特性と耐久設計を学ぶための講座

・自由度の高い複合材料の特性を上手に引き出し、製品の耐久性・高信頼性を得るための特別講座!

講師の言葉

 複合材料は、使う素材(材料)の組み合わせやその形態を変更する事で簡単に、その特性を変える事ができます。これを言い換えると、材料設計を変更すると特性を大きく変えてしまう材料でもあります。またある特性を改善しようとすると、逆に別の特性を劣化させてしまい、結果として当初に意図した特性の改善効果を得られないような事も生じることが散見されます。
 従って、材料設計の技術としては複雑かつ多因子を持つ煩雑な手法となるのですが、これも言い換えると、自由度の大きい世界でもあります。特に複合材料の耐久性を語る場合には、その支配要因が内部き裂である事が多く、それぞれの内部因子に対して通常の材料力学の考え方では設計指標にならない場面が多々存在します。
 本講座では、まず材料力学の基礎と応用を解説するとともに、複合材料の基礎と変形設計、強度設計、破壊力学を利用した耐久設計を詳解します。最後に、複合材料に関連する最近のトピックスについて紹介致します。

セミナー詳細

開催日時
  • 2017年03月07日(火) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 電気・機械・メカトロ・設備
受講対象者 ・自動車、飛行機などの輸送機器、機械、電子部品など複合材料を用いた製品の設計開発、品質保証・品質管理、生産技術、製造技術等に関わる方や複合材料における研究開発、材料設計に関わる方
予備知識 ・複合材料に関心があると理解が深まります
修得知識 ・材料力学の基礎と応用 ・複合材料の力学的特徴や、その設計に必要な評価方法 ・複合材料の強度設計・耐久設計
プログラム

1.材料力学の基礎と応用
  (1). 応力群の意味
      a. 垂直応力の意味
      b. せん断応力の意味
      c. 観察方向の違いによる応力の変化(座標変換)の意味
      d. 最大主応力や最大(主)せん断応力の意味
      e. 相当応力の意味
      f. 主応力や相当応力を使った強度設計法(主応力規準、ミゼスの規準、
        トレスかの規準による強度設計)
  (2). ひずみ群の意味
      a. 垂直ひずみの意味
      b. せん断ひずみの意味
      c. 任意の変形分布からひずみを計算する汎用手法
      d. 観察方向の違いによるひずみの変化(座標変換)の意味
      e. 最大主ひずみや最大(主)せんひずみの意味
      f. 相当ひずみの意味
      g. 主ひずみや相当ひずみを使った強度設計法
  (3). 弾性変形(応力―ひずみ関係)
      a. 引っ張り圧縮変形のみの場合(ヤング率およびポアソン比の効果)
      b. せん断変形のみの場合(横弾性係数)
      c. 複数方向からの引っ張り圧縮変形を受ける場合
      d. 引っ張り圧縮変形とせん断変形を同時に受ける場合
  (4). 引っ張り圧縮変形を受ける棒の応力および変形ひずみ
  (5). 曲げ変形を受けるはりの応力および変形ひずみ
  (6). ねじり変形を受けるはりの応力および変形ひずみ
  (7). 引っ張り圧縮/曲げ/ねじりの3変形を同時に受ける部材の応力および変形ひずみ

2.複合材料の基礎
  (1). 複合材料とは
  (2). 複合材料のしくみ
      a. 構成形態、内部構造
      b. 強化材、母材、副資材の役割り
  (3). 複合材料(複合化)の目的,歴史
  (4). 複合材料(複合化)の力学的利点
  (5). 複合材料の種類、種別、分類
      a. 材料構成の違い
      b. 強化形態の違いによる分類
      c. 力学的特性の違いよる分類
      d. 製作方法の違いによる分類(その特徴と特長)

3.複合材料の変形設計
  (1). 縦弾性変形の設計計算方法(複合則)
  (2). せん断変形の設計計算方法(せん断変形に対する複合則)
  (3). 横変形(ポアソン比効果)の設計計算方法
  (4). 異方性複合材料の弾性変形
      a. 複合材料の異方性の種類
      b. 直交異方向性複合材料の応力ーひずみ関係
      c. 直交異方向性複合材料の縦弾性率とポアソン比との関係(相反定理)
      d. 斜方向性複合材料の応力ーひずみ関係
      e. 完全異方向性複合材料の応力ーひずみ関係
  (5). 積層板(ラミネート複合材料)の弾性変形
      a. 厚み方向に対称なラミネート複合材料の全体弾性率の設計計算方法
      b. 厚み方向に非対称なラミネート複合材料の全体弾性行列の設計計算方法
      c. その例(曲げと引張りの連成変形の設計計算方法)

4.複合材料の強度設計(損傷と破壊)
  (1). 3つの内部損傷
  (2). 内部損傷の発生メカニズム(原因)
  (3). 損傷の検出および検査方法

5.破壊力学を利用した耐久設計
  (1). 信頼耐久性の支配要因
  (2). 繰り返し疲労およびクリープに伴う長期損傷メカニズム
  (3). じん性(応力拡大係数とエネルギ解放率)とは
  (4). 汎用的な限界試験法,耐久性試験法
  (5). 繰り返し疲労き裂を想定した耐久設計計算法
      a. 疲労き裂進展とは
      b. 疲労き裂進展速度とは
      c. パリス則の応用
  (6). クリープや応力腐食割れき裂を想定した耐久設計計算法

キーワード 材料力学 せん断応力 ミゼス ひずみ 弾性変形 複合材料 変形設計 縦弾性変形 積層板 破壊力学 耐久設計 疲労き裂 応力腐食割れ 
タグ プラスチック複合素材材料力学・有限要素法
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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