分散技術の基礎と分散剤の最適選定法およびそのポイント

〜 分散と分散剤の関係、界面活性剤の基礎と使い方、ナノ粒子分散、溶剤系分散技術のポイント 〜

・物性が大幅に異なる粉体・顔料に合わせた最適な分散剤が選定でき、製品開発に応用するための講座

・界面活性剤の基礎知識や応用の効く分散知識、分散剤の最適選定方法を習得し、製品開発に応用しよう!

 良い製品を開発するためには、粉体の物性、性状に合わせた相性の良い分散剤を選定する必要があります

講師の言葉

 粉末は一般的に凝集した形で供給される。この粉末を凝集状態で使うと粉体の本来の紛体物性、例えば光沢、色調、強度、流動性等が満たされず良好な製品が出来ない。そのため、凝集粒子を解きほぐすための多くの分散剤が上市されている。しかしながら分散剤ならどの様な粉体でも分散できるかと言うと答えはNO!である。被分散体である粉体、顔料は種類、粒子径、粒子形、組成、極性等々により物性が大幅に異なる。分散剤も粉体の物性、性状に合わせ相性の良い分散剤を選定しなければならない。最適な分散剤を選ぶには粉体の性状は言うに及ばず分散剤の性状(極性、分子量、組成、表面張力、ぬれ性、吸着性等)を十分に理解する必要がある。分散剤の選定のポイントとして水系では“分散の三要素”、溶剤系では“SP値”、“酸・塩基相互作用”なる考え方がある。これらの分散に関する考え方を理解するには界面活性剤の知識が必須である。
 このセミナーでは被分散体である紛体の理解を深め、また分散・分散剤とは何かを理解し、短時間で最適な分散剤を選定するための基礎知識となる界面活性剤について簡単な実験や映像を通して理解を深めていただき、応用の効く分散知識、選定方法等の習得を目標とします。

セミナー詳細

開催日時
  • 2016年11月08日(火) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 化学・環境・異物対策
受講対象者 ・化学、医薬、食品、化粧品その他関連企業の研究開発者、試験担当者の方 ・粉体・顔料関連を扱っている企業の方
予備知識 ・界面活性剤、分散の基礎知識があれば理解しやすい。ない場合でも当セミナーで取得できます
修得知識 ・分散の理解だけでなく研究、実験の場面で疑問に思うことの理解につながる界面活性剤知識
プログラム

1.分散とは
  -分散と分散剤の関係-

2.粉体の基礎と分散の関係
  粉体の粒子径(Particle Size)と粒子形(Particle Shape)と分散との関係
  (1). 粒子径と粉体凝集性・・・何故粉体は凝集するのか
  (2). 粒子形と粉末凝集性・・・平面体は凝集しやすい
  (3). 微粒子の持つ表面エネルギーと凝集性

3.分散の三要素の考え方
  (1). ぬれ性・・・凝集粒子の膨潤
  (2). 解きほぐし性・・・凝集粒子の解砕
  (3). 分散の安定性・・・解砕した粉体の凝集防止

4.分散及び分散剤を理解するための界面活性剤のキーワードについてその意味と使い方
  (1). 界面活性剤とは
     a.界面活性剤の基礎・・・界面活性剤を理解するための基礎項目の理解
  (2). 分散を理解するための界面活性剤の基礎知識
     a.表面張力・・・お互いに接する面積を最小にする力
     b.ぬれ性・・・凝集状態している粉体をぬらし膨潤する力
     c.ミセル・・・ミセルの中に粉末を取り込み分散を完成
     d.HLB・・・親水性と親油性のバランス。分散への関連付け

5.DLVO理論とは
   ・ゼータ電位と分散・凝集について

6.分散の三要素について
  ・ぬれ性、解きほぐし性、分散の安定性

7.水系分散剤と選定のポイント
  (1). 水系分散剤選定のポイント
     a.粒子径、粒子形と分散剤の組成の関係
     b.粒子径、粒子形と分散剤の分子量の関係(低分子量分散剤か高分子量分散剤か)
     c.酸化物系粉体と非酸化物系粉体と分散剤の極性の関係
     d.粉体の極性と最適分散剤の関係
     e.低分子分散剤と高分子分散剤の分散理論の違い
       ・低分子分散剤・・・静電的相互作用(浸透圧効果)の単独作用
       ・高分子分散剤・・・容積制限効果、浸透圧効果の2作用
       ・高分子分散剤の一般的特徴
  (2). 分散剤の選定方法と評価方法
     a.分散剤の選び方(1)、(2)
       ・分散剤は低分子湿潤・分散剤を使うか高分子分散剤を使うか
       ・顔料粒子径、粒子形による分散剤の選定ポイント
       ・分散系のPHと分散剤の活性について
       ・粘度・添加量曲線・・・分散剤の選定簡易方法(簡易方法)
       ・試験缶沈降試験・・・スラリーの安定性簡易試験(簡易方法)
       ・その他;各種測定装置
     b.水系分散剤メーカー名と品名例
     c.代表的な市販水系高分子界面活性剤型分散剤の組成、分子量等の例

8.ナノ粒子の分散技術
  (1). 粒子形、粒子径と分散の関係
  (2). カーボンナノチューブの分散の特徴

9.溶剤系分散技術
  (1). 溶剤系分散でのポイント
     a.溶剤と顔料、樹脂、分散剤の親和性と分散の関係
     b.分散成分(粉体、溶媒、高分子等)の相溶性、極性、相性
     c.SP値について
     d.酸・塩基相互作用など
  (2). 溶剤系スラリーでの顔料、分散剤、溶剤との関係
  (3). 溶剤系分散剤のメーカー名と品名例

10.参考文献一覧
  (1). 動的表面張力について
  (2). イオン別界面活性剤例

キーワード 分散 界面活性剤 粉体 顔料 粒子径 凝集 ぬれ性 解きほぐし性 表面張力 ミセル DLVO理論 ナノ粒子 SP値
タグ ナノテクノロジー界面活性剤分散粉体・微粒子
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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