電子機器におけるノイズ対策の基礎とそのノウハウ

〜 電磁波ノイズ漏洩のメカニズム、EMC試験規格の概要と対応方法、シールド設計のポイント 〜


・エキスパートの方からEMC対策の具体的ノウハウを修得するための講座

・講師の豊富な経験と分かりやすい解説からEMC性能を高める技術をマスターし、機器の誤動作を未然防止しよう!

講師の言葉

 EMCの対策技術は幅広い技術分野にわたります。EMCについてはJTCセミナーでもこれまで何度か取り上げられてきていますが、今回は見れば・聞けばわかるという角度からのEMCセミナーです。

 講師は多年にわたり高周波・高速電子機器開発・設計およびEMC対策にかかわってきました。特に高周波電磁界シミュレータを活用してどのように電磁波が発生し漏洩するかを解析し具体的なEMC対策を行ってきています。それらの経験に基づいたわかりやすい解説と具体的でさまざまな対策ノウハウをご説明します。どなたでも理解できるわかりやすい図等を用いていますのでこれからEMC対策にかかわる方から、さらにEMC対策技術をブラッシュアップしたいと考えておられる方まで是非この機会をご活用ください。

セミナー詳細

開催日時
  • 2016年12月20日(火) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 電気・機械・メカトロ・設備
受講対象者 ・電気回路・ユニット設計部門でEMC対応が必要なエンジニア ・高速デジタル回路設計者  ・高速デジタル回路基板設計者 ・EMC測定を担当する部門の方 ・EMC対策生産技術部門の方
予備知識 ・電気回路の基本知識
修得知識 ・EMCとは何か、なぜEMC対策技術が重要か理解できる ・電磁ノイズ発生の様子をイメージ的に把握できるようになる ・機器から漏れるノイズが基準に入らない時に短時間でその発生個所を特定できるようになる ・漏洩ノイズを基準内に収めるための考え方と対策技術 ・外来ノイズ試験に適合させるための考え方とそのポイント ・EMC規格の概要が把握でき対策技術の知識が身につく
プログラム

1.電子,機器・電子機器でのEMC対応は甘くない

  (1).EMCは機器から出すノイズ(EMI)と外部からのノイズに耐える性能

(EMS)の両方ある

  (2).機器からの漏洩ノイズ(EMI)

     a.EMIはどの程度まで抑える必要があるか

     b.板金ケースをつけるとかえってEMIノイズが増えることがある

     c.ケーブルはアンテナ

  (3).外乱ノイズに耐える性能(EMS)

     a.耐外乱ノイズ試験はかなり多面にわたる

     b.従来常識の「見た目が美しい」機器内配線ではEMS不合格

     c.筐体から出る線の処理はどうしていますか

   

2. 電磁波ノイズ漏洩のメカニズムを理解する(講師による実演あり)

  (1).導体を進む信号と導体周囲空間の電磁界の関係

     a.直流電流の速度は毎秒1ミリメートル以下と非常に遅い

     b.電気信号は導体の中でなく空間を光速で進む

  (2) .3D高周波電磁界解析を使って電磁ノイズを視覚化する

     a.電磁ノイズが回路の周囲にどのように広がっているかを見る

     b.回路からの漏洩電磁界解析ソフトの紹介(フリーソフト含む)

  (3).ケーブルから電磁波が強く出るメカニズム

     a.ケーブルのEMCへの影響は回路設計で忘れられがち

     b.ケーブルにつけたシールドの効果が出ていない?

  (4).基板パターンからの電磁波放出の様子を把握する

     a.基板パターンの引き方と電磁波放出レベルの関係

     b.シングルエンドパターンと差動パターンとのEMI

3.機器誤動作につながるさまざまな現象

  (1).コモンモード発生のメカニズム

     a.コモンモードノイズの方が大きく出るわけ

     b.低周波と高周波のコモンモードノイズは発生のメカニズム・対処法が違う

  (2).クロストークのメカニズム 

     a.信号線から他の線路に干渉するメカニズムを知る

     b.機器内部で起きる誤動作の大きな一因

     c.クロストークを減らす設計、考え方がEMC対策に役立つ

  (3).パワーインテグリティー

     a.グランド層や電源層も高周波共振し大きな電圧で振られる

    b.グランドや電源ピン電圧が振られるバウンスを理解しよう

   

4.EMC試験規格の概要と対応方法

  (1).EMC試験規格はどのようなものがあるか

  (2).CEマーキングに対応するにはどうすればよいか

  (3).自分がかかわる機器がどのEMC規格に対応するか知る方法

5.EMC性能を高める技術をマスターしよう

  (1).筐体外配線のEMC対策

     a.シールドなしでEMC試験に通りますか

     b.そのシールドの終端処理には誤りが

     c.コネクタ部のシールド処理には重要なポイントがある

     d.シールドをつけたからといって安心できない

  (2).筐体のシールド設計のポイント

     a.許される板金の隙間はどのようなものか

     b.板金も重要な「電気部品」の一部

  (3).筐体内配線の対策

     a.導体間を開けないようにする

     b.回路図にない板金の形状、配置が重要

     c.電気信号は導体内でなく導体に沿った空間を進む

  (4) .低周波と高周波では対策が異なる

     a.線路を撚る

     b.低周波コモンモードノイズを抑えるには撚る相手を選ぶ

   (5). 複数のスイッチング電源の組み合わせとコモンモードフィルタの入れ方

  (6).EMC試験での対策テクニック

     a.EMC試験場では時間が無い

     b.試験場で不合格の認定をもらっても無意味

     c.機器からの空間ノイズ発生源を短時間で絞り込むテクニック

     d.ノイズ発生源をその場で抑え込むテクニック

     e.電源線への外乱ノイズに強くするポイント

キーワード EMC EMC対策 高周波 電磁界シミュレータ パワーインテグリティー コモンモード EMI EMS イミュニティー ノイズ 電磁波ノイズ グランドバウンス 基板設計 CEマーキング シールド 共振 EMC試験 コモンモードフィルタ 差動パターン 回路設計 筐体 ユニットケース 回路シミュレータ クロストーク 
タグ 鋳造基板・LSI設計電子機器電子部品電装品
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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