リチウムイオン電池の安全性向上技術と 国内外規格・ガイドラインおよび今後の動向

〜 リチウム電池の性能劣化と安全性、品質規格と安全性試験規格、安全性試験法と設計への活かし方、市場トラブル事例 

・安全向上に向けた対策技術を修得し、国内外の規制に対応するための講座

・リチウム電池・搭載製品の安全性確保策および輸送や輸出実務に不可欠な安全性規制への対応策とその運用実例を学び、製品の安全と信頼性を確保しよう!

講師の言葉

 リチウムイオン電池の性能と安全性の劣化要因には化学的因子と物理的因子がある。
特に化学反応に起因する劣化現象は複雑である。電池の劣化は電池材料、充放電パターン、充放電深度、環境温度等、各種電池使用条件に影響される。電気自動車や電力貯蔵装置等の高電圧装置では電池の直列本数が多く単電池が過充電になる可能性がある。
 講義では特に性能、安全性の劣化現象とその対策について概説する。
また今回のセミナーは、リチウムイオン電池を製品として開発、販売、輸出、輸送と品質管理を行う場合に必須な、安全性試験のクリアと認証番号の取得に関して解説します。
 電池の性能(エネルギーとパワー)が大きく向上している現在、安全性試験のレベルも高まる傾向にある。最新の技術成果を取り入れて安全性をアップして行く一方で、諸手続きにおいて瑕疵が無い様なアクションが求められる。
 内容が多岐に亘るこの分野で、最新の情報を出来るだけ広くカバーすると当時に、実務対応のポイントについて判り易く解説します

セミナー詳細

開催日時
  • 2016年07月29日(金) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 電気・機械・メカトロ・設備化学・環境・異物対策
受講対象者 ・リチウムイオン電池の安全性、劣化現象および対策について知識を得たい方 ・電池ユーザー、電池研究開発技術者、事業企画担当者 ・リチウムイオン電池の原材料・部材開発の企画担当者、リチウムイオン電池と応用製品の企画・設計・販売担当者、流通・販売・輸出入の担当者の方 ・リチウムイオン電池・キャパシタ関連の研究開発部門および担当者
予備知識 ・多少基礎的な部分からわかりやすく解説しますので、特に必要としません
修得知識 ・リチウムイオン電池の劣化および安全性確保の基礎知識 ・現在の国内外の安全性規格・規制や、流通・販売などに不可欠な規制やクリアすべ き項目の概要がイメージされ、実務対応がスムースになると思われます
プログラム

1.電池安全性評価が必要な背景と経緯
  (1).電池の市場動向
  (2).電池性能に要求される特性
  (3).電池の適用用途と電池の安全性への要求特性

2.非安全時の電池挙動
  (1).電池が非安全になる基本的原因
  (2).電池の熱暴走機構

3.電池安全性評価の基本的考え方
  (1).小型電池
  (2).大型電池

4.リチウム電池の性能劣化と安全性
  (1).負極と電解液の反応
  (2).正極と電解液の反応
  (3).電池作製条件の影響

5 .リチウム電池構成材料と電解液の相互作用
  (1).電解液の電位窓
  (2).電池電圧と電解液の安定性の関係
  (3).環境温度の影響

6.負極表面修飾による電池の安定化
  (1).反応型電解液添加剤
  (2).非反応型電解液添加剤

7.正極表面修飾による電池の安定化
  (1).無機化合物による正極表面改質
  (2).有機化合物による正極表面改質

8.電解液変更による電池の安定化
  (1).有機溶媒電解液
  (2).ゲル電解質
  (3).高分子電解質
  (4).無機固体電解質

9.過充電による安全性劣化機構
  (1).過充電時の電池の安定性
  (2).過充電が起こる要因
  (3).過充電対策

10.市販電池の安全性確保策
  (1).電池単体の安全性確保策
  (2).電池パックの保護回路
  (3).電池パックの充放電制御

11. 市販リチウムイオン電池の市場トラブル例
  (1).過去の市場トラブルから得た知見
  (2).最近の市場トラブル

12 .電池の安全性評価方法
  (1).公的ガイドライン
  (2).試験方法の提案

13.リチウム電池の今後の展開と安全性
 - リチウムイオン電池の安全性、国内外の規格、ガイドラインと輸送実務

14.リチウムイオン電池の安全性試験規格の概要
  (1).電池事故の発生件数
  (2).安全性試験の設定
  (3).法規制、認証とガイドライン
  (4).製品規格と測定規格
  (5).各種規格の相互関係
  (6).品質保証とPL
  (7).機械的安全性試験と事例
  (8).電気的安全性試験と事例
  (9).安全性試験の考え方(リスクとハザード)

15.JIS規格と電安法(電気用品安全法)
  (1).JISの経緯 
  (2).JIS C 8715-1,-2 最新2012制定
  (3).JIS C 8715-2の安全性要求事項
  (4).電安法2008の最近の運用2016
  (5).変更、改訂の動きと今後の動向

16.自動車用(EV、HV、PHV)電池に関する諸規格(案)と安全性試験
  (1).Freedom CAR 米国
  (2).DOE & USABC 米国
  (3).EUCAR欧州とハザードレベル
  (4).S.AE 
  (5).UL,IEC,ISO,IEEE,UN/ECE国連欧州経済委員会グローバル規格類 
  (6).中国のQC/T EV用リチウムイオン電池の極めて優れた規格
  (7).日本国内の動向 JIS;”路上走行車を除く”(JIS C 8715-1,-2)

17.電力貯蔵用電池規程(電気事業連合会)

18.国連危険物輸送基準勧告(UNオレンジブック)
  (1).UNオレンジブックの内容(対象となる電池と輸送区分)
  (2).安全性試験方法(T1〜T8)とクラス9
  (3).輸送に関する表示と書類、MSDS

19.輸送の安全に関する諸規定(船舶、航空、鉄道および国内)
  (1).UNとIMO(船舶)、IATA(航空)
  (2).UNと国内法の対応
  (3).消防法と同、施行規則
  (4).EUその他の規制

20.リチウムイオン電池(セル、モジュール)輸送規制と実務
  (1).輸送のカテゴリー(国内、国際、郵便、宅配)
  (2).船舶安全法とIMO(国際海事機構)
  (3).輸出の準備手順と書類等
  (4).輸出貿易管理令

21.ULのリチウムイオン電池関係規格
  (1).規格一覧と認証
  (2).UL1642 汎用セル
  (3).UL2580 EV用

キーワード 電池安全性評価 電池の熱暴走機構 電池パック充放電制御 電解液変更        リチウムイオン電池安全性試験規格  自動車用(EV、HV、PHV)電池諸規格 リチウムイオン電池輸送規制
タグ 安全リチウムイオン電池蓄電電気化学
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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