機械製図・幾何公差の基礎と実務への効果的な活かし方〜演習付〜

〜 表面性状、幾何公差、普通公差の表記方法、幾何公差の検証、最大実体公差方式による公差解析 〜

・国際ルールに基づいた最大実体公差方式の実務への適用方法を修得するための講座

・図面が意図する要求事項を正しく伝え、誤解を生じさせない図面の描き方を修得し、国際的なトラブルを未然防止しよう!

・最大実体公差方式のメリットを理解した図面を描くことにより、加工・測定コストの削減に活かそう!

講師の言葉

 我が国のものづくりが優秀なのは図面が優れているからではなく、図面が意図する要求事項を現場の創意工夫によって解決しているからです。
 しかし、ものづくりがグローバル化(国際水平分業化)して生産されるとなると、図面には誤解を生じない完璧さが要求されますが、現状ではそうはなっていません。
 国際ルールに基づいた図面を描く方法を身につけなければ、たとえ3D-CADを用いたところで、製造・測定現場と解釈の違いが生じ、国際的なトラブルの原因となります。とくに製品が高精度化・高品質化すると、従来の寸法公差方式では表記しきれない幾何偏差が原因となって組み立て可能性が失われてしまい、組み立てコストの増大を招きます。
  そのため、幾何公差方式を適用しない図面は、“幼稚な図面”とまで言われています。
 しかしたとえ幾何公差方式を導入して完璧な図面になったとしても、幾何公差を検証するための測定コストが増加するだけです。
 最大実体公差方式(マルエム) まで十分に理解した上で図面を描くことによって、初めて加工コストと測定コストの削減が可能となります。
 本講座ではまず、図面の最新動向を述べ、続いて幾何公差方式とくに機械製図テクニックの最高峰である最大実体公差方式をやさしく解説するとともに、具体的な事例を解きながら最大実体公差方式の実務への適用方法について学びます。

セミナー詳細

開催日時
  • 2016年07月26日(火) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 電気・機械・メカトロ・設備
受講対象者 ・どこに出しても胸を張れる機械図面を描きたいという設計者の方 ・工作機械の加工精度を能力以上に発揮させたいとお考えの加工技術者の方 ・簡便な測定器具で幾何公差を検証し、コストダウンを図りたいとお考えの測定技術者の方 ・これまでに機械図面を描いてきて、いくつもの疑問点を抱えておられる技術者の方 ・自社に本格的に幾何公差方式を導入して省力化を図りたいとお考えの部門担当者の方
予備知識 ・ひと通りのJISを学んだ上で機械図面を描いたり、それに基づいて加工したり、測定した経験がある方
修得知識 ・最新の機械製図方法を熟知した、世界標準の図面が描ける ・機械製図の最高峰である最大実体公差方式を適用した図面を描くことができる。 ・幾何公差や最大実体公差が図面に表記されていても適切な寸法で加工でき、または測定に必要な治具が製作できる。 ・寸法公差と幾何公差、表面形状の表記、幾何公差の表記、普通交差、幾何公差の検証 ・最大実体公差方式(マルエム) まで十分に理解した上で図面を描くことによって、初めて加工コストと測定コストの削減が可能となる知識 ・最大実体公差方式の実務への適用方法
プログラム

1.国際化に対応した図面の必要性
  (1).日本企業の図面に欠けているもの
     a.世界標準ではない
     b.あいまいな解釈
     c.国際水平分業に対応できない 
  (2).JIS(=ISO)は常に進化している
     a.図形の新しい表記方法
     b.寸法の新しい記入方法
  (3).3D-CADへの表記方法
     a.ISO/TC10とISO/TC213の動向
     b.3D-CADと2D-CADの互換性

2.寸法公差と幾何公差は「独立」している
  (1).図面通りに加工したのに部品が組み立たない原因
     a.寸法公差と幾何公差を混同
     b.サイズ寸法は形状誤差を規制で
     c.独立の原則
     d.テーラーの原理
  (2).表面性状の表記
     a.加工方法と表面性状との関係
     b.算術平均粗さと最大高さ粗さの相互関係
     c.3次元表面性状による表記方法
  (3).幾何公差の表記方法と検証方法
     ・演習問題
     a.形状公差の種類と使い方
     b.姿勢公差の種類と使い方
     c.位置公差の種類と使い方
     d.振れ公差の種類と使い方
  (4).普通公差
     a.普通寸法公差と普通幾何公差
     b.普通公差の表記方法

3.最大実体公差方式
  (1).寸法公差と幾何公差を相互依存関係にする
     a.最大実体公差方式のメリット
     b.動的公差線図の作成
     c.100%の組立可能性が実現
     d.機能ゲージによる測定のコストダウン
     e.機能ゲージの設計方法
     f.ゼロ位置度公差方式の活用
  (2).包絡の条件
     a.ASMEルール#1との相違点
     b.適用方法
  (3).最小実体公差方式、突出公差域など

4.最大実体公差方式による公差解析
  (1).演習問題.1
  (2).演習問題.2
  (3).演習問題.3

5.まとめと質疑応答1.国際化に対応した図面の必要性
  (1).日本企業の図面に欠けているもの
     a.世界標準ではない
     b. あいまいな解釈
     c.国際水平分業に対応できない 
  (2).JIS(=ISO)は常に進化している
     a.図形の新しい表記方法
     b.寸法の新しい記入方法
  (3).3D-CADへの表記方法
     a.ISO/TC10とISO/TC213の動向
     b.3D-CADと2D-CADの互換性

キーワード 図面 図形表記 寸法交差 幾何交差 最大実体公差 機能ゲージ 交差解析
タグ 機械要素設計・製図・CAD
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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