リチウムイオン電池の劣化診断手法とバッテリーマネジメント技術

〜 電池の劣化診断手法、電池内部の特性、保護回路、安全性設計、バッテリーマネジメント技術 〜

  • 蓄電池評価サービス・電池劣化診断研究を行っている企業の方、電池研究に携わる後、電圧・容量に応じた組電池(電池モジュール)の設計・製作を11年間行ってきた方、ハイブリッド・電気自動車に必要なバッテリーパックやモータなどの要素部品の提供や開発支援等の技術サービスを提供する企業で製品開発に携わる方の、3名講師が解説する講座!
  • リチウムイオン電池を搭載した製品・機器の事故防止やバッテリーの寿命推定に活かすための特別講座!

講師の言葉

(第1部)
 市販の最先端バッテリーであるリチウムイオン電池が登場してから四半世紀が経ちました。その後、10年程前にはリチウムイオン電池の安全性に注目が集まり、活発な議論と検討の末に高い信頼性の蓄電池制御技術が確立されてきました。
 現在は、機器に搭載されたバッテリーの導入/運用/交換の費用対効果に注目が集まっていますが、これを可視化する為にはリアルタイムな劣化診断・寿命判定が必要です。
 本セミナーでは、リチウムイオン電池の劣化とは何が起こり、どんな不都合が起こるかをお話しすると共に、大和製罐での研究成果に基づきIoT時代に求められるバッテリー劣化診断・寿命判定の要素と、既に知られている各種劣化診断の特徴の対比をご紹介します。

(第2部)
 より高性能の電池を求めて、多くの研究者が次世代革新電池を開発していますが、製品化はかなり先の話です。現在、製造されている日本メーカーのLi-ion電池を上手に利用して、高付加価値、長寿命で高信頼の製品開発につながる話をします。

(第3部)
 リチウムイオン電池システムの安全性設計における注意点とその対策につき、定置型蓄電システムの設計と運用実例、故障事例を紹介しながら要点を説明をします。

セミナー詳細

開催日時
  • 2016年06月17日(金) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 電気・機械・メカトロ・設備
受講対象者 ・バッテリー(主にリチウムイオン電池)を搭載する製品・機器に関わる企業の方で、特に研究・開発・商品企画・技術営業の方 ・ロボットや電動車いす、電気自動車などの移動体を開発する研究者・技術者の方 ・容量の大きなリチウムイオン電池について、基礎的な勉強をされたい方 ・バッテリセル、BMS及びバッテリシステム開発に従事するエンジニアの方
予備知識 特に必要ございません
修得知識 ・リチウムイオン電池の寿命および劣化とは何か ・リチウムイオン電池の各種劣化診断手法の特徴 ・IoT時代に求められるバッテリー劣化診断の要素 ・リチウムイオン電池の基礎的な知識(正極材料には色々な種類があること、電池内部の概要、電気的特性、寿命について) や安全性に関する知識が得られ、組電池のイメージが具体化されます。 ・大型リチウムイオン電池の制御、システム設計における安全性に関する基本的な知識及び考え方
プログラム

第1部 バッテリー劣化診断・寿命判定手法

1. バッテリーの寿命と劣化
  (1). バッテリーの寿命とは
    a. 寿命に関するパラメータ
    b. 一般的なバッテリー寿命の定義
  (2). 劣化とは何か
    a. 劣化の化学的/機械的メカニズム
    b. 劣化により発現するバッテリーの症状
  (3). 劣化によって機器にどんな不都合が起こるのか
    a. 電池容量低下による不都合
    b. 充放電効率による不都合
    c. 入出力特性低下による不都合
    d. 実は想像以上に大きい経済性低下

2. IoT時代のバッテリー診断:リアルタイムな劣化診断・寿命判定
  (1). IoT時代のバッテリー管理とは
    a. バッテリーの交換は想像以上に決断力を要求される
    b. バッテリーを遠隔診断でメンテナンスする時代が来る
  (2). IoT時代のバッテリー診断に要求される事
    a. データ通信量の観点から考察
    b. データ演算量の観点から考察
    c. データ不確かさの観点から考察

3. リチウムイオン電池の各種劣化診断手法
  (1). 既知の劣化診断手法の分類
    a. 周波数領域からの劣化診断
    b. 時間領域(積分/微分/原関数)からの劣化診断
  (2). 各劣化診断手法の特徴
    a. コスト面から見た特徴
    b. 解析・抽出可能な現象から見た特徴
    c. リアルタイム性(トレンドグラフ表示の利便性)から見た特徴
    d. 生成、演算、通信するデータ量から見た特徴
    e. 不確かさから見た特徴

4. まとめ ・・・効果的なバッテリー劣化診断の選び方/組合せ方

第2部 大型リチウムイオン電池の特徴と保護回路・モジュール設計について

1. 大型リチウムイオン電池の種類と特徴
  (1). 正極材料について
  (2). セルの形状
  (3). 電池の作り方

2. 大型リチウムイオン電池の特性
  (1). 充電・放電特性
  (2). サイクル特性
  (3). 保存特性
  (4). 安全性試験
  (5). 輸送時の注意

3. 保護回路の役目
  (1). 過充電と過放電
  (2). 保護回路のシステム
  (3). バッテリーマネジメント

4. モジュール設計のポイント
  (1). 設計に必要な情報
  (2). 安全な運用と信頼性向上のために

第3部 大型リチウムイオン電池システムの安全性設計

1. 安全性
  (1). 管理パラメータ
  (2). アビューズ試験
  (3). 事故事例
  (4). 対策
  (5). 充電時の注意事項

2. 寿命
  (1). 劣化メカニズム
  (2). 主因子
  (3). 判定基準

3. バッテリーマネジメント技術
  (1). システム構成
  (2). 接続方法
  (3). 監視
  (4). 演算
  (5). 制御

キーワード 劣化診断 電池容量低下 保存特性 安全性試験 保護回路 信頼性向上 モジュール設計 管理パラメータ トレーサビリティ バッテリーマネジメント BMS 監視 演算 制御
タグ リチウムイオン電池自動車・輸送機電池
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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