高圧水素タンクの開発と安全性評価および性能向上

〜炭素繊維加工技術、圧力容器技術の概要、高圧容器に係る要求仕様・技術基準、安全性評価試験、実用化と課題〜

今後大きな普及が見込まれている高圧水素タンクの最新技術を学ぶ講座

燃料電池車で注目される高圧水素容器の技術基準、設計、製造技術を修得し、製品開発へ応用しよう!

講師の言葉

第一部
 環境問題を発生させない燃料種として、水素ガスは燃料電池に用いて動力化できれば、環境汚染を発生させず、燃費効率がよくなるため、有望な燃料系となる。ただ、水素ガスを効率的に貯蔵する技術は、高圧ガスタンクが最適であり、高密度に貯蔵可能な軽量CFRP高圧水素タンクの使用が選択されてきている。
 高圧水素ガスタンクの本格的な採用に向けて、自動車メーカー、材料メーカーを含めた国家プロジェクトの取組みがなされ、研究開発の急速な進展が期待されている。これらの背景と開発状況、技術課題を紹介する。

第二部
 自動車燃料には,ガソリン、軽油などの化石燃料が現状は大半を占めている。自動車用ガス燃料として、古くから高圧天然ガス(CNG)が利用されている。その技術の延長線上に、高圧水素ガスを自動車用燃料とする技術が開発されている。CNGと同様に、水素を内燃機関で燃焼させて駆動力を得る方法の他に、高効率の燃料電池に水素を供給して、発電によりモータを駆動される燃料電池自動車が運輸部門のCO2削減の切り札として注目されている。
 本講では、天然ガス自動車(以降、CNGV)及び燃料電池自動車(以降、FCV)搭載用の炭素繊維強化プラスチック(以降、CFRP)製高圧複合容器の設計及び製造方法について解説し、将来に向けての課題について論じる。

セミナー詳細

開催日時
  • 2015年06月30日(火) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 電気・機械・メカトロ・設備化学・環境・異物対策
受講対象者 ・燃料電池関係業者、クリーンエネルギー関係会社、自動車メーカー、炭素繊維メーカー、圧力容器メーカー、高圧タンク製造会社の方 ・高圧水素複合容器に関連する分野に携わる企業の方 ・水素ステーションに関連する分野に携わる企業の方
予備知識 ・特に必要ありません
修得知識 ・炭素繊維加工技術の概要、圧力容器技術の概要、エネルギー問題の概要、および詳細  ・水素市場にて運用されている高圧容器に係る要求仕様・技術基準 ・各種高圧容器の製造方法の基礎的知識 ・各種高圧容器の開発のトレンドと技術課題
プログラム

第一部 高圧水素タンクの開発と性能向上

 

1.高圧水素タンクが注目される背景
  (1).自動車における環境問題と資源節減のための車体軽量化
  (2).CFRP/CFRTPの強度向上の考え方
  (3).自動車性能と安全性確保、低コスト化と量産性の追求


2.燃料電池自動車の登場
  (1).燃料電池の種類
  (2).燃料電池に関する研究
  (3).燃料電池の用途


3.圧力容器(高圧タンク)に関する技術開発
  (1).圧力容器の概要
  (2).FRP複合容器の構造と特徴
  (3).高圧水素用CFRP圧力容器の製法


4.高圧水素容器のCFRP化の詳細
  (1).CFRP複合容器はなぜ軽量化が可能か
  (2).燃料電池用の高圧水素圧力容器の種類


5.高圧水素ガスタンク実用化と課題
  (1).高圧水素ガス中で問題となる現象
  (2).圧力容器例示基準と規格で使用できる材料
  (3).高圧水素タンクの製法と試験評価法
  (4).高圧水素タンクの今後の展開と技術課題


6.最新トピックス


第二部 燃料電池自動車・水素ガスステーションに向けた高圧水素タンクの基礎と要求仕様および今後の技術課題


1.はじめに


2.水素の供給プロセス


3.各種の高圧水素容器


4.CFRP高圧複合容器の製造方法
  (1).アルミニュウム合金(A6061)ライナの製造方法
  (2).ブラスティックライナ(PL)の製造方法
  (3). CFRP 層の製造方法


5.水素の急速充填時の温度挙動


6.これまでに実施された各種の高圧水素関連安全性評価試験


7.CFRP複合容器への要求仕様
  (1).各種の試験項目とその目的・概念
  (2).CNGV及びFCV搭載容器用技術基準の比較


8.CFRP複合容器の設計上の留意点
  (1).CFRP層の設計
  (2).Type 3 ライナ用 アルミニュウム合金(A6061ーT6)
    a.水素脆化
  (3).Type 4 ライナ用 プラスティック(PL)
    a.口金用ステンレスの水素脆化
    b.低熱伝導率
    c.水素透過性能
    d.繰返し高圧水素環境下でのPLライナの耐久性


9.今後の課題
  (1).海外の技術基準の動向
  (2).規制緩和への取組
  (3).Type 4容器用PLライナの耐久性の検証と開発


10.まとめ

キーワード 高圧水素タンク 高圧容器 燃料電池 水素ステーション CFRP PLライナ 水素脆化 
タグ エネルギーガス水素材料樹脂・フィルム複合素材構造物設備
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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