接着設計に活かせる接着接合の基礎・強度と接着剤の特性および信頼性評価

〜接着メカニズム、接着剤選定のための信頼性試験、表面性状の測定方法〜

・接着接合研究の最前線で活躍する講師陣が、接着構造物の設計・開発・信頼性評価に役立つよう解説する講座
・接着剤の特性から種類、継手における強度評価について、接着接合部の設計へと活かせるようわかりやすく解説!
・接着剤の使用方法と劣化因子、高強度・高機能接着剤、硬化物物性の信頼性評価についても実務に基づき詳解する特別講座!

講師の言葉

第1部

 接着継手の変形と強度について調べる際、試験方法には単純重ね合せ接着継手を用いることが多い。これは、接着継手に用いる被着体の製作が容易でかつ引張負荷が可能な試験機を有していれば実験が可能なためである。しかし、実験が容易な反面、引張負荷を加えた際に生じる曲げモーメントにより被着体の板厚や接着長さ等が接着強度に大きく影響を及ぼす。そのため、接着構造設計の基礎資料として実験データを用いる際、被着体の板厚や接着長さ等を考慮する必要がある。
 本セミナーでは、接着接合の基礎、接着面の表面性状の測定方法、接着接合部の非破壊による評価方法及び接着接合部の寸法が接着継手の強度に及ぼす影響について、実験による結果を用いて説明する。

第2部

 第一項では、接着が「くっつく」メカニズムと要因について分かりやすく解説致します。第二項では、様々な接着剤の種類と特性について硬化方法別・機能別に紹介致します。第三項では、接着剤の使用・選定方法および使用環境下での劣化の因子について説明致します。
 最後に第四項では、近年様々な箇所にて使用されている高強度・高機能接着剤について使用例を元に紹介致します。

第3部

 接着剤は硬化前後で液状から固体へと状態が変化します。このため、硬化前は作業性を考慮した評価が重要です。また、硬化後は物性が使用環境に左右されるため、種々の評価方法を用いて実使用に近い状況を再現して評価することが重要になってきます。このように、接着剤を使用する上では基礎評価や信頼性評価試験が不可欠です。
 本講座では、接着剤の作業性・硬化判断・硬化物物性という接着剤の選定から使用に至るまでの評価について、
接着剤メーカーとしての実践的な評価方法をご紹介します。

セミナー詳細

開催日時
  • 2015年03月02日(月) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 電気・機械・メカトロ・設備加工・接着接合・材料
受講対象者 ・接着接合部の強度設計に関わる方 ・接着接合の強度評価に関する基礎技術を習得したい方 ・接着継手の変形と強度についての実験方法を習得したい方 ・接着剤の基礎を特性を学びたい方
予備知識 ・業務で接着接合に携わっていると理解が深まります
修得知識 ・接着メカニズムの基礎 ・被着体の表面測定方法 ・接着継手の変形と強度の評価方法 ・接着接合部の設計
プログラム

第1部 接着接合部の強度評価及び実験方法

1.接着接合とは
  (1). 接着の理論
  (2). 接着剤の種類と硬化のメカニズム
  (3). 接着接合の利点と欠点
  (4). 接着剤単体の強度評価方法
  (5). 単純重ね合せ接着継手を用いた接着強度の評価方法
  (6). 円筒突合せ接着継手を用いた接着強度の評価方法

2. 三次元表面性状を用いた単純重ね合せ接着継手の強度評価
  (1). ショットブラストによる表面処理とその効果
  (2). 表面性状の測定方法
  (3). 表面性状が接着継手の強度に及ぼす影響
  (4). プライマーによる表面処理とその効果
  (5). プライマー処理が接着継手の強度に及ぼす影響

3. 被着体の曲げ剛性値が単純重ね合せ接着継手の強度に及ぼす影響
  (1). JIS規格によるせん断試験
  (2). 被着体の曲げ剛性値が接着継手の強度に及ぼす影響

4. 接着長さが単純重ね合せ接着継手の強度に及ぼす影響
  (1). 接着長さが接着継手の強度に及ぼす影響
  (2). 接着長さと初期破損の関係
  (3). 接着長さと曲げ剛性値を用いた強度線図

5. 接着剤の表面色を用いた接着継手の強度評価方法
  (1). 曝露環境が接着継手の強度に及ぼす影響
  (2). 曝露環境と接着剤の表面色との関係
  (3). 色の定量的評価方法
  (4). 曝露した接着剤の表面色
  (5). 接着剤の表面色を用いた接着継手の強度評価方法

6. 接着条件及び養生条件が瞬間接着剤を用いた接着継手の強度に及ぼす影響
  (1). 接着条件及び養生条件と接着継手の強度との関係
  (2). 接着層厚さが接着継手の強度に及ぼす影響

第2部 接着の概論と各種接着剤の特性に関して

1.接着のメカニズム

2.接着剤の種類と特性

3.接着剤の使用方法と劣化の因子

4.高強度・高機能接着剤について

第3部 接着剤の基礎評価および信頼性評価方法に関して

接着剤は、「(1)塗布 (液体) → (2)熱・光・湿気などによる硬化 → (3)接着 (固体)」という一連の過程を経て
使用されます。そして、各段階における接着剤の評価は以下の方法で行います。

1. 液状状態
    塗布および印刷性などの接着剤の作業性に関する粘弾性とその評価方法

2. 硬化過程
    接着剤の硬化性評価方法 (各種分析的評価と硬化判断パラメーターについて)

3. 硬化物物性の信頼性評価
    硬化後の硬化物単体および接着状態の評価に関する物理的試験方法や分析的評価手法

    本講義では各評価方法についてご紹介します。

キーワード 接着接合 接合条件 接着継手 接着剤 高機能接着剤 養生条件 粘弾性 
タグ 高分子接着・溶着
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
こちらのセミナーは受付を終了しました。
次回開催のお知らせや、類似セミナーに関する情報を希望される方は、以下よりお問合せ下さい。
contact us contact us
各種お問い合わせは、お電話でも受け付けております。
03-5322-5888

営業時間 月~金:9:00~17:00 / 定休日:土日・祝日