アノード酸化の基礎と製品の高機能化への応用

〜 マグネシウム、チタン、ステンレス、タンタルなどの新規表面創製、ナノマテリアル作製のためのテンプレートへの応用 〜 

アノード酸化による機能性皮膜の製法、構造、特性、先端技術への応用などが修得できる特別講座

種々の金属におけるアノード酸化技術を修得し、耐食性、絶縁性、誘電特性などの特徴を活かした製品開発へ応用しよう!

講師の言葉

 アルミニウムのアノード酸化皮膜は、古くからその腐食耐性、絶縁性、誘電特性の活用が広く展開されているが、近年、そのナノポーラス構造が電池材料、ナノデバイスなど種々のナノマテリアル作製のための出発構造(テンプレート)としても用いられる。また、マグネシウムやチタン、ステンレス、タンタルなどのアノード酸化による新規な表面創製や触媒への応用などにも注目が集まっている。
 本講座では、素地の前処理をはじめ、皮膜生成機構、微細構造の解析、多孔質構造の定量評価法、自己規則化皮膜の形成法など、アノード酸化皮膜の生成に関する基礎的な事項と、酸化皮膜の特性や機能を引き出す応用に関して種々の事例を通して解説する。TEM、SEM、XPS、GDOESなどを用いた最先端の構造解析結果とその解釈を含め、最近の研究成果についても紹介する。

セミナー詳細

開催日時
  • 2015年02月03日(火) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 加工・接着接合・材料
受講対象者 ・表面処理、金属、材料、微細加工、ナノテクほか関連企業の技術者・研究者の方 (めっき、燃料電池、二次電池、センサ、コンデンサ、誘電体材料、プリント基板、触媒、マイクロレンズアレイ、フィルター、鋳型、記録メディア、反射防止フィルム、カラーパネル、熱吸収板、遠赤外線放射板、シャドーマスク、印刷、生体材料、バイオ、糖鎖など)
予備知識 ・特に必要ありません(理工系大学卒業程度の知識)
修得知識 ・種々の金属のアノード酸化皮膜の製法、構造、特性、応用などの基礎知識の習得と先端材料への応用への理解を通して、アノード酸化を材料創製に応用することができる
プログラム

1. アルミニウムのアノード酸化皮膜の生成機構の基礎
  (1). バリヤー型皮膜の生成のメカニズム
    a.電解質アニオンの封入と誘電特性の制御
    b.高電場理論
  (2). ポーラス型皮膜の成長と孔発生過程

2. 前処理による表面組成と形態
  (1). アルカリ脱脂皮膜の表面形態
  (2). 鏡面を得るための電解研磨法

3. セル径および孔径の制御
  (1). 電解液による形態の差異と制御
  (2). セル形態の電圧依存性
  (3). ポロシティの制御
  (4). 規則構造と不規則構造

4. アノード酸化ポ-ラスアルミナの自己規則化
  (1). 自己規則化条件
  (2). 自己規則化の制御とそのメカニズム
  (3). インプリント法による理想孔配列

5. 電解液による皮膜の組成(アニオン分布)と構造の差異
  (1). 透過電子顕微鏡を用いた皮膜中のアニオン分布と溶解特性の差異
    a.硫酸皮膜
    b.シュウ酸皮膜
    c.リン酸皮膜
    d.クロム酸皮膜
    e.その他の電解液

6. 封孔処理とは
  (1). 電子顕微鏡による形態変化と封孔挙動
    a.沸騰水封孔
    b.Ni塩封孔
    c.Li封孔
  (2). 構造解析

7. ポアフィリング(再アノード酸化)法による多孔質構造とバリヤー層の定量評価

8. 熱および化学耐性を持つ結晶性αアルミナメンブレンの作製と評価
  (1). メンブレンとしての厚膜の作製
  (2). Al素地からの剥離法
  (3). 加熱による結晶化と湾曲の防止
  (4). アルミナメンブレンの構造解析と耐熱・耐化学性
  (5). メンブレンによる汚泥の濾過特性

9. 不透明白色皮膜の生成
  (1). 不透明白色皮膜の生成原理
  (2). 電解条件と白色度の制御

10. アノード酸化皮膜表面からのガス放出の制御
  (1). ポーラス/バリヤー複合皮膜の生成
  (2). ガス放出特性とその抑制

11. 合金組成および電源波形の皮膜構造に及ぼす効果
  (1). 合金組成によるアノード酸化皮膜特性の変化
  (2). 交流、矩形波による皮膜構造の変化
  (3). バイポーラ―電解によるダイカスト材のアノード酸化皮膜の均一膜厚化

12. ポーラス皮膜の構造制御による機能化

13. 電解着色法と孔中への金属析出

14. マグネシウムのアノード酸化皮膜の構造と耐食性
  (1). マグネシウム合金表面の自然酸化膜と耐食性
  (2). アノード酸化と化成処理・封孔処理
  (3). プラズマアノード酸化(PEO)の成長とその構造
  (4). 電解液による構造の違い(リン酸塩とケイ酸塩)
  (5). 生体親和性の付与(生分解性材料)

15. チタンのアノード酸化
  (1). ポーラスチタニアの生成と構造
  (2). ポーラスチタンのアノード酸化と生体親和性の付与

16. Ta,Nbなどバリヤー型誘電体皮膜の構造と特性制御

17. シリコン,InPなど半導体基板のアノード酸化による微細加工

18. Zn,Sn,SUSなど種々の金属のアノード酸化皮膜生成挙動と特性

キーワード アノード酸化 ナノポーラス構造 ナノマテリアル 微細構造 多孔質構造 アルミナメンブレン ポアフィリング法 合金組成 バリヤー複合皮膜 電解着色法 バイポーラ―電解 ポロシティ
タグ ナノテクノロジー金属材料表面改質表面処理・めっき腐食・防食
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
こちらのセミナーは受付を終了しました。
次回開催のお知らせや、類似セミナーに関する情報を希望される方は、以下よりお問合せ下さい。
contact us contact us
各種お問い合わせは、お電話でも受け付けております。
03-5322-5888

営業時間 月~金:9:00~17:00 / 定休日:土日・祝日