インバータの基礎とインバータ電流制御技術　〜1人1台ＰＣ実習付〜

講師の言葉

　パワエレや電力変換と呼ばれる技術分野における、最大の難点を一言で言うと、「大電力と弱電の一括処理」にあると言えます。具体的に言うと、大電力エネルギー変換と弱電回路信号処理を同時に扱う技術力が必要であるということです。
　私の経験では、パワエレに対する苦手意識を持っている技術者は、この難点を克服できていない場合がほとんどです。このような難点の克服には、電気工学や制御工学に関する幅広い知識および専門技術の習得が必須とされているため、通常のパワエレ講座では大ボリュームの知識や情報を提供することで、パワエレ装置の設計方法が理解できるように構成されています。
　しかしながら、私もそうでしたが、このようなパワエレ講座を受講した技術者は「ボリューム過多」のために重要なポイントが理解できず、自身の開発や設計に役立てるということができない場合も多いようです。
　そこで本講座では、初めてパワエレを勉強する技術者または少し勉強したけれどもパワエレを難しいと感じている技術者向けに、パワエレ技術習得の肝と言える、「大電力と弱電」の回路全体を伝達関数とブロック図を活用して俯瞰的に捉える手法を基礎から順番に解説します。
　また、パワエレ用回路シミュレータ「ＰＳＩＭ」を使ったシミュレーション演習では、電圧や電流の波形を観測することでさらに理解を深めることができます。
　本講座を受講して、モータ駆動インバータ、系統連系インバータ、バッテリ充放電システム、DC/DCコンバータ等のほとんどのパワエレ装置に共通する基礎技術を習得し、パワエレや制御に対する苦手意識を払拭して下さい。

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